Saturday, April 26, 2025

引きずる、引きづる

 

<引きずる>はけっこうよく使う。多義語のようで、ネットでチェックしてみると

 出典:デジタル大辞泉(小学館)


ひき‐ず・る【引き×摺る】の解説

地面などをすって引いて行く。「下駄を—・って歩く」
2 長い物を垂らして地面などに触れさせる。「裾を—・る」
無理に連れて行く。「交番に—・って行く」
故意に長引かせる。「回答を月末まで—・る」
5 捨てきれずに今なおもちつづける。いつまでも忘れないでいる。「失恋痛手を—・る」6 (普通「ひきずられる」の形で用いる)他人の行動や考えを引っ張る。影響を与える。「雰囲気に—・られてつい承諾してしまった」


 <引く>は類語というよりは<引きずる>の構成原動詞だ。<引く>が一般的に瞬間的、一時的な動作であるのに対して<引きずる>は継続的な動作、動きだ。

<引きずる>には<擦る、する>由来の<ずる>が<引く>に続いているので<引きずる>でよさそうだが、上のネット辞典の三番目

無理に連れて行く。「交番に—・って行く」  

の<連れる>は<つれる>だ。<ずるずる>と<引きずって>いる感じがあれば<交番に引きずって行く>でいいが、<引き連れて行く>であれば<引きづって行く>だろう。だが、普通は<引き連れて行く>と言うだろう。

<擦 (す) れる>と<連 (つ) れる>は全く違う。

故意に長引かせる。「回答を月末まで—・る」 

では<擦れる>の派生語<ズレる>がある。 

5 捨てきれずに今なおもちつづける。いつまでも忘れないでいる。「失恋痛手を—・る」

も<ずるずると><引きずる> の意だ。

6 (普通「ひきずられる」の形で用いる)他人の行動や考えを引っ張る。影響を与える。「雰囲気に—・られてつい承諾してしまった」

は<連れる、連れられる>の意だ。

「雰囲気に引き連 (づ) られてつい承諾してしまった」


sptt

 

 

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