このポストは前回のポスト ”<言葉(ことば)>の<葉)>とは何か?” の続編で<はし>についての話だ。
<はしたない>は<はした>+否定の<ない>の意味ではない。 手もとの辞書によると<はしたない>は<はし>+接辞の<た>+形容詞語尾の<ない>。<はし>は前回のポストで説明した<はしくれ>、<きれはし>、<かたはし(かたすみ)>、<東京のはし(*) (東京のはずれ)>などのように使われ、中心(やまとことばは<かなめ>か)の反義語で、<あまり重要でない>ところ、モノ、コトをあらわす<はし(端)>だ。これで<はしたない>という形容詞になる。
形容詞語尾の<ない(なし)>の例としては次のような形容詞がある。
きたない - これも<き>+接辞の<た>+形容詞語尾の<ない>で<き>に<きたない>の意があるのか? <きらう>の<き>、<きれはし>、<ぼろきれ>の<き>が関連あるかも。
あどけない - 語源不詳 (インターネットの語源由来辞典参照)
かたじけない - 語源不詳 (インターネットの語源由来辞典参照)
かなし(い) - 語源不詳、というよりは純形容詞 (インターネットの語源由来辞典参照)
はかない(はかなし) 語源不詳。<はしたない>の<は>と関係がありそう。
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むなし(い) - <む> +<なし>のようだ(インターネットの語源由来辞典参照)
(追加予定)
ところで否定の<ない> は文法書や辞書の文法説明では助動詞と説明されている。他の品詞との接続は
1)動詞につく場合は、動詞の仮定形につく。例) 行かない。
2)形容詞につく場合は<く>活用、<しく>活用のやはり未然形につく。ただし<く>、<しく>は連用形でもあり、<く>、<しく>を無理やり未然形としている感がある。例) 多くない。美しくない。
3)形容動詞は現代語の<だ>活用の場合は適当なのがない。しいてあげれば連用形の<で>につくが、文法的な法則性からすると<ない>は一般動詞とも見れる。(末尾参照) 例) 静かでない、綺麗(きれい)でない。古語では<静かならず>で<静かならば>とともに未然形につき文法的な法則性がある。
(末尾)
ダ型活用 (wiki-Japan, 2014-08-27)
未然形 だろ
連用形 だっ・で・に
終止形 だ
連体形 な
仮定形 なら
命令形 ×
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