Monday, March 23, 2026

離れる、離す 関連の<はxx>動詞

 

 前々々回のポスト " xx合う、xx合わす 複合動詞  " はけっこう長くなった。おもしろい慣用表現が少なくない。そして最後に


<xx合う>、<xx合わす>は日本人好みの言葉が多い。

折り合いがつく / をつける、<折り合いを欠く>人は歓迎されない。

助け合う、わかり合う

打ち合わせる、擦 (す) り合わせる

大雑把には<人に、場に合わせる>のが好ましいのだ。

” 

と書いた。これを書いた後、対照的な動詞を見つけた。<離れる>と<離す>だ。そしておもしろい発見をした。<離れる>、<離す>は<付く>、<付ける>とも対照的だ。おもしろい発見というのは<離れる>、<離す>の関連動詞には<は>で始まる動詞が多いのだ。


はがれる ― はがす
はく(吐く) 吐き出す
はく(掃く) 掃き出す
はぐれる   道にはぐれる
はげる    ペンキがはげる  (髪の毛が)はげる  ー  はぐ
はじける ー はじく  はじけ出る、はじき出す
はしょる
はずれる ― はずす (外す)
はなたれる (放たれる) — はなつ(放つ)
はねる  水がはねる、さかなが水面からはねる   はね返る 、はねっかえり娘
はぶく(省く)
はみ出る、はみ出す
はらう  追いはらう、 振りはらう
はれる (晴れる)  疑いがはれる ― はらす  恨みをはらす

はるか、はるかに

 

sptt


xx合う、xx合わす 複合動詞相当の英語表現

 

 前々回のポスト " xx合う、xx合わす 複合動詞  " はけっこう長くなった。おもしろい慣用表現が少なくない。そして最後に


<xx合う>、<xx合わす>は日本人好みの言葉が多い。

折り合いがつく / をつける、<折り合いを欠く>人は歓迎されない。

助け合う、わかり合う

打ち合わせる、擦 (す) り合わせる

大雑把には<人に、場に合わせる>のが好ましいのだ。

” 

と書いた。一部に英語訳も併記したが、日本語と英語の対比もおもしろい。

1.<xx合う>

<xxし合う >は普通<たがいに> (一般的) 、相互に (一般的) ,  代わる代わるに、reciprocal の意で、each other。細かく言うと同時の場合と<代わる代わるに>の合がある。同時に<xxし合う >場合も each other で間に合わせるようだ。

言い合う  ー to say / speak each other    <言い合う>、. <言い合い>は慣用用法もある。下記参照。

いがみ合う、言い合う  to growl / quarrel each other
打ち合う、たたき合う、なぐり合う ー to hit each other 

語 (かた) り合う to talk each other
傷つけあう  ー to harm each other
嫌い合う  ー to dislike each other
蹴り合う   ー to kick each other
恋し合う  ー to love each other

殺し合う  殺し合い  ー to try to kill each other\

攻め合う  ー to attack each other
競 (せ) り合う ー to compete each other
助け合う  ー to help each other

戦い合う, (果たし合う)   果たし合い  ー to fight each other

抱き合う  ー to hag each other
投げ合う  相撲用語では each other でいいが、野球用語では相手を投げる / 投げとばすのでなく、ボールを投げることになるが each other でもいいだろう。

握り合う   手を握り合う  to shake hands    each other は要らない。
張り合う, 競い合う、せめぎ合う  — to compete each other
見つめ合う ー to see, to gaze each other
向き合う  ー to face each other
わかり合う  ー to understand each other

だいたいは一人対一人だが、多数対多数、一人対多数でもいい。多数の場合は together が使える場合がある。

押し合う  ー to push each other, to push together   押し合いへし合い
込み合う  ー to become crowded each other, together はおかしい。

each other は相手、多くは対抗相手が必要だが、together はむしろ多くは<共に、一緒にする>仲間が必要だ。これは大きな違いだ。

<xx合う>は意味が違うものが他にもある。

受け合う   慣用表現 each other, together の意味はない
落ち合う  ー to meet each other  したがって<落ち会う>だろう。
折り合う  慣用表現  折り合いがつく、折り合いを欠く

かけあう   慣用表現 これも each other, together の意味はない。
語 (かた) り合う   <言い合う>とも<話し合う>とも違う。
からまり合う  ー to tangle (each other, together)
こすれ合う ー こすり合う

探 (さぐ) り合う   ー to probe each other
示し合う  ー to shiow each other <示し合わせる<は慣用用法。示し合わせる  示し合わせてxxする

立ち会う  相撲用語では each other でよさそうだが (立ち合い) 、<xxに立ち会う>という慣用用法がある。

吊り合う  to balance    each other は使わない
出会う   出会い   to meet だが to encounter という私が好きな言葉がある。
取り合う ー to try to to take something each other これとは別に<取りあう >、<取りあわない>という慣用表現がある。

はげまし合う ー to cheer, to encourage each other

引き合う  ー to drag, to pull each other これとは別に<引きあう >、<引きあわない>という慣用表現がある。

混ざりあう  ー to mix each other, together  英語は<混ぜ合わせる>にもなる。
見合う ー to see each other  <お見合い >は<seeing each other>ではなく、match making。  <お見合いをすること >がある。おそらく見合う>ではなく<見会う>、<会って、見る>ではないか? 

また、<xxに見合った>という言い方がある。仕事内容に見あった給料。

上の<引きあう >も<この給料では仕事内容に引き会わない>という言い方が可能だ。

さらにその上の<吊り合う>も 同じように<この給料では仕事内容に吊り合うないわない>

以上の<見合う>、<引きあう >、<吊り合う>は意味的には同じグループと言えよう。


めぐり合う ー  これは<めぐり会う>だろう。 これも to encounter 相当だが<出会う>より味がある言葉だ。小説 (novel) では<めぐり会い>手法がよく使われる。

持ち合う  ー to share

寄り合う   寄りあい(会合)

わかり合う  ー to understand each other
分け合う ー to share


2<xx会わす>

 
わす>、<合わせる>は<合う>の他動詞、意味としては<合うようにする、させる>だが、そう単純ではない。<合う>-<合わす>のコンビもある。

言い合う ― 言い合わせる   <示し合わせる>に近い
打ち合う ー 打ち合わせる  慣用表現

かけあう  — 掛けあわせる 算数用語
切り合う ー 切り合わせる
組み合う (取っ組み合う) ー 組み合わせる
こすり合う ー こすり合わせる

示し合う ー 示し合わせる   慣用用法
(すり合う)  ー すり合わせる  慣用用法

吊り合う ー 吊り合わせる   
う ー 出わす、出わせる 
取り合う ー 取り合わせる、<取り合わせ>

(貼 (は) り合う) ー 貼り合わせる
引き合う ー 引き合わせる 引き会わせる 慣用用法  紹介する

混ざりあう  ー 混ぜ合わせる
見合う ー 見合わせる 慣用用法  中止する、延期する
めぐり合う ― めぐり合わせる
持ち合う  ー 持ち合わせる、持ち合わせていない 慣用用法
(盛り合う)  ー 盛り合わせる、盛り合わせ  慣用用法

(より合う)  ー より合わせる   <よる>は<糸を撚る>の<よる>。


 

Friday, March 20, 2026

<宅 (たく) >の語源

 

<宅>についてはネット上で 

wiktionaryで

https://ja.wiktionary.org/wiki/%E5%AE%85



呉音: ジャク[ヂャク]
 

ほとんど聞かないが、私が住む香港の広東語では<zaak6 、チャーク または ツァークか>と発音するようだ。

一方、現代中国語(北京語)では<zhái>と発音する。家は<jiā>と発音する。

名詞

  1. (タク)居所住居
  2. (タク)家、家庭
  3. (タク)自分の家、家庭。
  4. (タク)自分主人
  5. (「お宅」の形で)「あなた」の婉曲表現。

いろいろあって、まぎらわしい。5は<お宅では>は尊敬語として<あなた (さま) の家では>になる。<お>がない<宅>では、主に年配の女性が使うようだが謙譲語として<自分の家>になる。拙宅という謙譲語もある。単なる家というよりは<住むむ家>になるか。また<お宅>は人も指して<あなた>になる。軽い尊敬語のようだ。

他に日常生活で使う語では、自宅、宅配便がある。

さらに、最近はこれも中国語由来のようだが<お宅族>という新語があり、ついてていけない。

さて、<宅 (たく) >は上記のようにやまとことばではなく中国語由来。

wiktionary では語源説明がないが、中国では普通の家というよりは,,大昔は神聖な家であったようだ。だが 呉音: ジャク[ヂャク] とあるので、いつ頃日本で<宅 (たく) >として使われるようになったのか。

訓読みでは古代から

やか・やけ 

というのがあった。

<み宅 (やけ)>(多分<御宅 (やけ)>というのがあり、<宅 (やけ)>が家で、<み宅 (やけ)>は特別な家。

なぜ中国語由来の<宅 (たく) >を取り上げたかというと、最近携帯でよく見ている中国語ドラマで<宅家>という文字が出てきて、これを調べておもしろいと思ったからだ。ドラマの中での<宅家>の発音は北京語の<zhái jiā>で、何度も出てきた。何度も聞くうちに<zhái jiā>が耳で聞こえるようになった。この中国語ドラマは時代劇で、<倭寇>が出てくる。<倭寇>はAI 概览では

AI 概览
「倭寇」是指13至16世紀期間,活躍於朝鮮半島及中國沿海地區的武裝走私集團與海盜,成員早期以日本人為主,明朝中晚期則包含大量中國人,他們因明朝海禁政策而與沿海商賈勾結進行非法貿易與掠奪。隨後,戚繼光與俞大猷等明軍將領成功平定倭患,此詞在近代常被用作對日本侵略者的蔑稱。 
 
とある。ドラマは<明朝中晚期則包含大量中國人>の時代のようだ。日本人と組んだ<悪徳>中国人役人が出てくる。そして現地に住みついた日本人の住む家を<宅家>と呼んだらしいというのがわかった。「倭寇」の祖国は「倭国」と呼ばれていた。日本のことだ。「倭寇」は歴史も長く、主に中国人のニセ倭国人もからんだ「倭寇」があってたいそう複雑。この時期に<宅>の語が呉音: ジャク[ヂャク] で輸入されたのではないか?
 
Wiki
 
倭寇(わこう)とは、一般的には13世紀から16世紀にかけて朝鮮半島中国大陸の沿岸部や一部内陸、及び東アジア諸地域において活動した日本海賊や私貿易、密貿易を行う貿易商人に対する中国・朝鮮側での蔑称
 
 
sptt
 

 

 

Monday, March 16, 2026

xx合う、xx合わす 複合動詞

 

xx (動詞連用形) 合う>という言い方がある。合う>を使った複合動詞だ。この<合う>に together の意味がありそうだが、そうではない。together はむしろ<共 (とも) に>、<一緒に>だ。一方 each other は<たがいに>の意味がある。英語では reciprocal というごが、レシプロエンジンというのがある。

愛し合う  ー to love each other
言い合う
行きあう   これは<行き会う>のようだが、普通は< (たまたま) 行き合わせる>。<(たまたま) 来き合わせる>という言い方もある。いずれもおもしろい言い方だ。<合わせる>は他動詞だが< (たまたま) 行き合わせる>、<(たまたま) 来き合わせる>は内容的には自動詞だ。

言い合う   to say . speak eacjh other
いがみ合う   to growl / quarrel each other
打ち合う、たたき合う、なぐり合う ー to hit each other
受けあう  慣用表現 each other, together の意味はない
落ち合う  ー to meet each other  したがって<落ち会う>だろう。
押し合う  ー to push each other, ti push together   押し合いへし合い
折り合う  慣用表現  折り合いがつく、折り合いを欠く

かけあう   慣用表現 これも each other, together の意味はない。
語 (かた) り合う   <言い合う>とも<話し合う>とも違う。
からまり合う  ー to tangle (each other, together)
傷つけあう  ー to harm each other
嫌い合う  ー to dislike each other
蹴り合う   ー to kick each other
恋し合う  ー to love each other
こすれ合う
込み合う  ー to become crowded each other, together はおかしい。
殺し合う  殺し合い  ー to try to kill each other

探 (さぐ) り合う
示し合う  慣用用法がある。示し合わせてxxする
じゃれ合う
攻め合う
競 (せ) り合う

抱き合う  ー to hag each other

助け合う  ー to help each other      英語で慣用句に to help yourself というのがある。
戦い合う  ー to fight each other
立ち会う  相撲用語では each other でよさそうだが (立ち合い) 、<xxに立ち会う>という慣用用法がある。

吊り合う
出会う   出会い
取り合う ー to try to to take something each other これとは別に<取りあう >、<取りあわない>という慣用表現がある。

投げ合う  相撲用語では each other でいいが、野球用語では相手を投げる / 投げとばすのでなく、ボールを投げることになり each other はだめだろう。

なめ合う  傷をなめ合う ー 慣用表現
握り合う   手を握り合う
憎み合う  ー to hate each other
にらみ合う

はげまし合う ー to cheer, to encourage each other
果たし合う   <果たし合い>はあるが、<果たし合う>、<果たし合った>は聞いたことがない。
話し合う ー to talk together  <言い合う >とは違う。
張り合う   慣用表現
引き合う  ー to drag, to pull each other これとは別に<引きあう >、<引きあわない>という慣用表現がある。

混ざりあう  ー to mix each other, together  英語は<混ぜ合わせる>にもなる。
見合う ー to see each other  <お見合い >は<seeing each other>ではなく、match making。  <お見合いをすること >がある。おそらく見合う>ではなく<見会う>、<会って、見る>ではないか?

見つめ合う ー to see, to gaze each other
向き合う  ー to face each other
めぐりあう ー  これは<めぐり会う>だろる。
持ち合う  ー to share
もみ合う

寄り合う   寄りあい(会合

わかり合う  ー to understand each other
分け合う ー to share

だいたいは一人対一人だが、多数対多数、一人対多数でもいい。多数の場合は together ガ使えるようだ。

 <合う>は文字でかくと<合う>と<会う>があるが<合う>は元来 to fit (with) で<似合う>。<会う>は元来 to meet (with) でいずれも each other, together の意味はない。これは面白いことだ。

英語の to fit (with) は自動詞用法と他動詞用法がある。

Dictionary.com

  1. to be appropriate or suitable for (a situation, etc) 

    xxに合う、適合する  自動詞用法

  2. to be of the correct size or shape for (a connection, container, etc) 

     サイズがxxに合う  自動詞用法

  3. (tr) to adjust in order to render appropriate 

    xxに合わせる 他動詞用法

    xxをyyに合わせる 

    they had to fit the idea to their philosophy¥

  4. (tr) to supply with that which is needed

  5. (tr) to try clothes on (someone) in order to make adjustments if necessary

  6. (tr) to make competent or ready

    the experience helped to fit him for the task

  7. (tr) to locate with care

  8. (intr) to correspond with the facts or circumstances

   to fit with xx で他動詞的な使い方になる。

to meet も自動詞用法と他動詞用法がある。

 I want to meet with you at your office. tomorrow

I want to meet you tomorrow at your office.

 

上の例の解説の中で<xx合わせる>が出てくる。これもついでにチェックしておく。


打ち合わせる  慣用表現
折り合わせる  ー 折り合う

食いあわせる  食い合わせ (食べ合わせる 食い合わせが悪かったようで、胃が痛む。
組み合わせる

示し合わせる
擦 (す) り合わせる  慣用表現
染め合わせる

つき合わせる   ―  <つきあう>は慣用表現。
つけ合わせる    料理用語
つなぎ合わせる
照らし合わせる   照合する
取り合わせる    取り合わせの妙

並べ合わせる
縫 (ぬ) い合わせる

貼 (は) り合わせる
引き合わせる   ー  引き合う。 詰ま引きの様な<たがいに引き合う>以外の<この取り引きは引き合わない>という慣用表現がある。

混ぜ合わせる   ー 自動詞形は<混ざりあう> 。
見会わせる   おもしろい慣用表現。慣用表現の<見合う>との関連はない。
申し合わせる  ー <申し合う>という言い方はないが<申し合い>はありそう。
盛り合わせる   盛り合わせ

より合わせる   <寄る>は<糸、なわを寄る>の<よる>。

無意識で使うが<会う>、<会わせる>の意味があるものでは、おもしろい言い方がある。多くは頭に<たまたま>がつく。

居会わす、居会わせる
行き会わせる
来会わせる
出会う、 出会わせる
乗り会わせる

 

<xx合う>、<xx合わす>は日本人好みの言葉が多い。

折り合いがつく / をつける、<折り合いを欠く>人は歓迎されない。

助け合う、わかり合う

打ち合わせる、擦 (す) り合わせる

大雑把には<人に、場に合わせる>のが好ましいのだ。

 

sptt


心にxx、心をxx、心がxx

 

 前回のポスト<気にxx、気をxx、気がxx>の最後の方で

いくつかは<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ

 と書いたが、どうもそれだけではない。おもしろい課題だ。

このポストが長くなってきたので、今回はこれまでとし、次回のポストで

<気>ガ主で<心>が従、付属となっている。これを逆転させて<心>ガ主で<気>が従としてチェックして、もう少し深入りしてみる。

結論めいたもの先に述べておくと

上の

1)<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ。

 以外に、これも前回のポストで書いたが

2)<心>の方は慣用的な言い方ではないが、なんとかなるのだ。言い換えれば、<心>は<気>よりも汎用性が大きいのだ。

3)上の2)はおもしろい。<気>は <ki> で一音節,一方<心は>は <kokoro> と3音節で長い。 長いが言いずらいことはない。むしろ <kokoro> は響きがいい。

4)<気>はやまとことばのようであるが、中国語由来とも考えられる。

sptt Notes Grammar のポスト<気は心>では

<気>は大和言葉のように使われていいるが、元はれっきとした漢語であると書いている。これは間違いないだろう。だが相当大和言葉化されており、無意識では<気>は<き>の大和言葉だ。<気(け)>は<気(き)>と同じ。多分1)日本に入ってきた時が違う、2)中国語の方言、3)日本に入ってきてから変化した。現代北京語では気(qi)だが広東語では<hei>と発音する。<hei>は<kei>に近い。あるいは昔の(あるいは今でも)中国のある地域では<ke>に近い発音ではなかったか(ないか)。

と書いている。

5)調べてみたら、<気は心>シリーズの最近の”<気は心>か?-2“  (Nov, 2023) で

これまた予想外に<心>を<気>で入れ替えできるものは少ない。<気>と<心>は別物なのだ。違いを大雑把に比べてみると

 (1) <気>は短期的、刹那的。<心>は長期的、永続的。

<楽しい、うれしい>は <気>の現われ。<しあわせ>は<心>の現われ。

中国語では happy を<開心>と訳し、<幸福>は使われないと言っていい。<開心>には<心>の字が使われているが、総じて短期的、刹那的な<楽しい、うれしい>気分のことだ。

 (2) <気>は概して浅薄、薄っぺらだ。一方<心>は深刻、奥が深い。

 (3) <気>は英語の mind 相当。<心>は heart 相当。

以上から、<気は心>の一つの解釈として

気は表面的な意図で、心は隠れた深い思い。気 (意図) がないと始まらないが、大事なのは心だ。心の深さは表面的な意図とは関係ない。

と分析している。

さて<心にxx、心をxx、心がxx>のチェックしてみる。<気は心>シリーズでチェックしたことがあるが、今回は再チェック。

上で

これまた予想外に<心>を<気>で入れ替えできるものは少ない。

と書いているが、これは前回のポスト<気にxx、気をxx、気がxx>のチェックで再確認した。

心にxx(動詞)

心に浮かぶ
心に浮かべる
心に受けとめる  (受け止める、受け留める)
心に置く   <心おきなく>は慣用表現

心にかかる     <気にかかる>と言うのが普通
心に隠 (かく) す
ここに叶 (かな) う
心に決める

心に刺 (さ) さる
心に従 (したが) う
心に沁 (し) みる
心にしまう
心に沿 (そ) う
こころに染 (そ) まる
心にそむく

心に溜 (た) まる
心に誓 (ちか) う
心にとめる (止める、留める)   <気にとめる>という言い方がある。

心になじむ
心にない    心にもない
心に残る、心に残す

心に響 (ひび) く
心にひそむ
心に触れる

心にまかす  心に任 (まか) せる

心にわだかまる

 
何を<慣用的な言い方>と言うかがははっきりしないが、<元の意味からズレているもの>とすると<慣用的な言い方>は決して多くない。大半は<一般的>な言い方だ。おおむね文字通り解釈すればいい。<気にかかる>、<気にとめる>以外は、試してみればわかるが、基本的に<心>を<気>で置き換えられない。これは<気>は汎用性が低いと言える。

 

心をxx(動詞)


心をあかす   心のうちを明 (あ) かす、心をうち明ける、心をうち明ちかす
心を痛 (いた) める
心を動かす    <気を動かす>はまれ。一方、<気を働 (はたた) かす>とは言うが<心を働かす>はまれ。これは、ある意味では<気>は実用的、<心>は実用向きではないとも言える。

心を打つ
心を移 (うつ) す    <心を移 (うつ) す >とはあまり言わないが、<気が移る>、<気が移りやすい>、<移り気 (ぎ) >はよく聞く。<心を移す>と元に戻りそうもないが、<気を移し>てもまた元に戻りそうな感じがある。

心を売る   シリアスな表現だ。
心を置く。  <心置きなく>は慣用表現。ここでは意味を詮索しない。

心を買う    <気を買う>という言い方があるが、軽い感じだ。
心をかすめる
心をきたえる   <気をきたえる>はあまりきかない。<弱気をきたえる>とは言えそう。
心を決める   決心する
心を清 (きよ) める    <気を清める >とも言えそう。だが。<心を汚 (よご) す>とは言えるが<気を汚す>はダメ。
心をくすぐる   軽い感じだが<気をくすぐる>は聞かない。
心を焦 (こ) がす
心を込める   慣用表現  心を込めたxx、心の込もったxx。心を探 (さぐ) る、 心心を探 (さぐ) る、心の内 (うち) を探る

心を騒 (さわ) がす    <気を騒がす>とは言わないが<気が騒ぐ>とは言いそう。<心が騒ぐ>とも言いそう。

心を静 (しず) める   <気を静める>が普通。
こころを占 (し) める
心を染 (そ) める

心を正 (ただ) す
心を試 (ため) す、心を試される これもシリアスな表現だ。
心を尽くす
心を照らす
心をとかす(融かす)
心を解 (と) く   <心を開く>という言い方もある。 
心を閉 (と) ざす 、心を閉 (と) じる

心をはぐくむ  xxの心をはぐくむ  茶道の心をはぐくむ 
心を開く   これもシリアスな表現だ。
心をふくらます

心をまかす(任す)   心をまかせる
心を曲げる     <心を曲げる>と<気を曲げる>は別の意味だ。<気を曲げる>は<へそを曲げる>に近い。
心を見せる
心を満たす
心を乱 (みだ) す    <気を乱す>という言い方もある。
心をむしる
心を燃 (も) やす

心を焼く    <気を焼く>という言い方もありそうだが、意味が違う。
心をゆがめる
心をゆする (揺する)
心をゆさぶる (揺さぶる)
心をゆだねる
心を寄せる

心を分 (わ) ける    <同情する>の意になるか?
心を割 (わ) る    <心を解 (と) >、<心を開く>という言い方もある。

かなり多種の心理描写が出きる。<気>ではこうはいかない。

 

心+動詞、心+が+動詞

心あたたまる、心があたたまる
心痛む、心が痛む
心がいかれる    気がいかれる  いかれる = こわれる
心が痛 (いた) む
心うきうき、心がうきうきする
心が浮く  浮気
心がうずく
心がうめく
心が落ち着く
心がおどる  <心が躍る>と出てくるが<当て字的だ。<心踊る>


心が固 (かた) まる
心が傾 (かたむ) く 
心が腐 (くさ) る    心が腐っている
心がくもる (曇る)
(心が狂 (くる) う)    <気が狂う>が普通。
心が凍 (こお) る  心が凍りつく

心が冷 (さ) める
心が騒 (さわ) ぐ
心が沈 (しず) む    気が沈む
心がしめる (湿る)   気が湿る
心が澄 (す) む

心がすくむ      気がすくむ 
心が済 (す) む    気が済む、気が済まない <気>の方は慣用表現に近い。
心する、注意する、覚えておく ー 気にする、気に掛ける いずれも慣用表現。これも<心>の方が<気>より重みがある。

心がせく(急く)     気が急く

心が高まる      気が高まる
心がたるむ      気がたるむ
心が縮 (ちぢ) む、縮まる    気が縮む、縮まる 
心が咎 (とが) める   気が咎める   <心が咎める>はシリアス。<気が咎める>はやや軽い。

心がときめく

心がなごむ
心が濁 (にご) る 

心がはずむ
心が離 (はな) れる
(心が張る)    気が張 (は) る <気>は糸やロープのような線状のものとして捉えられている。気が張りつめる。<心が張る>はほとんど聞かない。


心が果てる    <心が果てる>はほとんど聞かない。<心が果てて>で<絶望して>になるか?

心が晴れる    <気が晴れる>とも言うが、意味は違う。
心が冷 (ひ) える
心がふくらむ
(心がふれる)   気がふれる = 気が狂う

心がまぎれる   <気がまぎれる>が普通か?
心が乱れる    <気が乱れる>とも言うが、意味は少し違う。

こころ安 / 休 (やす) まる
心がゆるむ    <気がゆるむ>が普通か?
心がゆれる
心が喜 (よろこ) ぶ
心が弱 (よわ) る  <気が弱る>とも言うが、意味は少し違うか。


心+形容詞

心苦しい
心無い
心無し
心細い
こころよい    
心易
(やす) い ー 気易 (やす) い


心+ が + 形容詞

が明るい ー 心が暗い 

が浅い ー 心が深い

が新 (あたら) しい ー 心が古い  気が新しい ー 気が古い いづれもあまり聞かない。 

 が熱 (あつ) い ー 心が冷 (つめ) たい、寒 (さむ) い   ( 気が熱い ー 気が冷たい、 寒い)

が大きい ー 心が小さい   気が大きい ー 気が小さい  <気が大きい>、<気が小さい慣用表現。<気が大きい>は<気が大きくなる>でも使う。

心が固 (かた) い ー 心がやわらかい
心が軽い ー 心が重い   気が軽い ー 気が重い  意味はかなり違う。<気が重い>は慣用表現。<xxするのは気が重い>で<できればxxしたくない>。

(心がきつい ー 心がゆるい)   気がきつい ー ゆるい  <気がきつい>はよく聞く。人の性格。 <ゆるい>は普通<ゆるんでいる>で使われる。

心が清 (きよ) い (きれい)   ー 心が汚 (きたな) い

(心が高い ー 心が低い   気が高い ―気が高い) いづれもあまり聞かない。
心が近い ー 心が遠い   ( 気が近い ― 気が遠い) <気が遠くなる>という言い方がある。

(心が長い ー 心が短い)    気が長い ― 気が短い
(心が早い ー 心が遅い、のろい)   気が早い ー (心が遅い、のろい)  <気が早い>も慣用表現。

心が広い ー 心が狭 (せま) い

心が貧 (まず) しい ー 心が富んだ (でいる)

心がやさしい (優しい) ー 心がきびしい (厳しい)  気が優しい>は慣用表現に近い。人柄 (ひとがら) 描写。

心がやさしい (易しい) ー 心がむずかし (難しい)   この二つははあまり聞かない。   <気がやさしい (易しい)>も聞かない。<気難しい>という言い方はある。これも慣用表現に近い。

心がよい / いい  ー こころが悪い  気がよい / いい  ―気が悪い  <気がよい / いい>は慣用表現。軽いが<心がよい / いい>の意だ。一方<心がよい / いい >はほとんど聞かない。

 人の性格を表すものが多い。

一方感情を表すものは、日本語では何か変だ。


心がうれしい
心が悲しい
心がさびしい
心がさみしい
心が楽しい

 

だいぶ長くなってきたが(ここまで読み進めた人は少ないだろう)、さらに続ける。

 心+の+xx

心の動 (うご) き
こころのうさ
心のうずき
心の内 (うち)
心の奥 (おく)

心のかたすみ、 心の隅 (すみ)
心のかて (糧)
心のきずな

心の支 (ささ) え
心のしみ
心のすき、すき間 (ま)
心の外 (そと)

心のはずみ
心の働 (はたら) き
心の張り   <気を張る>というが、<心の張りを失う>というのも聞いたことがある。
心のひだ
心のほてり

心の迷 (まよ ) い

心の病 (やまい)    <気の病>というのもあるがやや軽い。
心のよすが
心のよりどころ

こころのわだかまり

 

 まだまだいろいろありそう。

 

演歌と<心>

演歌が特に好きというわけではないが、演歌は圧倒的に<気>よりも<心>が歌われていると言っていい。<演歌の心>というのもあるか? 歌の題名候補。

心の酒、心の酒場
心の港
心の止まり木
心の雨
心の涙
心の嘆 (なげ) き

未練 (みれん) ごころ
恋ごころ

 

ザっと思いめぐらしてみたが、<(もの) 悲しい>ものが多いようだ。円満な家族や成就した恋愛の歌は少ないようだ。

 

復習とまとめ

冒頭で

1)<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ。

 以外に、これも前回のポストで書いたが

2)<心>の方は慣用的な言い方ではないが、なんとかなるのだ。言い換えれば、<心>は<気>よりも汎用性が大きいのだ。

<気>と<心>は別物なのだ。違いを大雑把に比べてみると

 (1) <気>は短期的、刹那的。<心>は長期的、永続的。

<楽しい、うれしい>は <気>の現われ。<しあわせ>は<心>の現われ。

中国語では happy を<開心>と訳し、<幸福>は使われないと言っていい。<開心>には<心>の字が使われているが、総じて短期的、刹那的な<楽しい、うれしい>気分のことだ。

 (2) <気>は概して浅薄、薄っぺらだ。一方<心>は深刻、奥が深い。

 (3) <気>は英語の mind 相当。<心>は heart 相当。

以上から、<気は心>の一つの解釈として

気は表面的な意図で、心は隠れた深い思い。気 (意図) がないと始まらないが、大事なのは心だ。心の深さは表面的な意図とは関係ない。

と書いたが 、今回の再チェックで

<気>点、線、<心>は面、固まり (立体)と捉えらないこともない。

例) コジツケ的なものもあるが

心のすき、すき間 (ま)    <すき>、<すき間>は開いた空間で、点や線ではない。

(心をつける)   <気をつける>というが、<心をつける>とは言わない。<つける>は<付ける、着ける>で、<つける>モノ、つけるところは点が想像される。

(こころがつく)   <気がつく>というが、<心がつく>とは言わない。これも<つく>は<付く、着く>で、<つく>モノ、つくところは点が想像される。

(こころがつく)   <気がつく>というが、<心がつく>とは言わない。<つく>は<付く、着く>で、<つく>モノ、つくところは点が多い。

心が固 (かた) まる、心が固 (かた) い ー 心がやわらかい

<固 (かた) まる>、<固い>は通常立体、かたまり上のモノにつての状態、性質を表す。<気が固い>、<気がかたくなる>と普通言わない。<気がかたくなな>とは言いそう。

心がふくらむ   これは頭で想像できるが、<気がふくらむ>は想像が難しい。線、ロープは巾を太くできるが<ふくらむ>感じではない。

心の奥 (おく)、心のかたすみ、心の隅 (すみ) (気の奥、気のかたすみ、気の隅はダメ

場所は小さいが線状ではなく面状、立体状の場所だ。

(心が長い ー 心が短い)    気が長い ― 気が短い  

長い、短いは普通線状のモノについていう。

心の張り   <気を張る>というが、<心の張りを失う>というのも聞いたことがある。

 

 <心の張り>は面。例えば、湖が厳冬時に一面が凍りつような感じが強い。一方<>は縄、ロープ、糸がピンと張った感じだ。

 

また慣用表現の<気は心>のもう一つの解釈として

<気>は隠れている<心>の心情、やまとことばで言えば<心持ち>が表に出てきたモノとも解釈できる。<心>、すなわち隠れている<心>の元来の意味の<心持ち>が重要であって、これは本質的、永続的である。一方<気>は表に出てきたモノ (<気持ち>とも言えるか)で眼に映る。だが、気と心は<表裏一体>というか、<表、中身一体>で、表の出てきた<気持ち>で本質的、永続的<心持ち>が推測できる、と解釈したらどうか?

 

 sptt



 

Thursday, March 12, 2026

気にxx、気をxx、気がxx

 

前々回のポスト

<お目にかかる>と<お目にかける> 

の最後野方で<追記>として

<目>は具体的、身体の一部で<目に見える> が、<気>は抽象的で目に見えない。

として

気+に xx (動詞)
気+を xx (動詞)

という言い方をチェックしてみたが

目+に xx (動詞)
目+を xx (動詞)

という言い方に比べてはるかに多い。おもしろい慣用表現も多い。 このポストでは、さらに

気+が xx (形容詞 (一部形容動詞) 、動詞) 

を加えて総合的にチェックしてみることにした。 やまとことばのおもしろい慣用表現の宝庫とも言える。

 
<気+にxx(動詞)>という言い方

気に入 (い) る

気にかかる 
気にける   気にない
気に食 (く) う   気に食わない
気に障 (さわ) る
気にする    気にしない
気に沿 (そ) う   気に沿わない 
気に留 (と) める  ー <心に留 (と) める>という言い方もある 
気になる   気にならない
気に病 (や) む 

上記の否定な言い方は肯定よりも使用頻度が高いだろう。

<気+をxx(動詞)>という言い方

気を入れる  気合を入れる
気を入れ直す ー 心を入れ直す
気を失う
気を落とす   気を落とさない
気をきかす (利かす)
気を配 (くば) る  気配り ー 心配り
( 気を込める) ー 心を込める
気を静 (しず) める
気をそぐ
気をそらす
気を散らす
気をつける
気を取り直す
気を抜く
気を吐く
気を晴らす
気を引き締 (し) める
気を引く
気を紛 (まぎ) らわす
気を回 (まわ) す
気を乱 (みだ) す    これは自分で乱す
気を乱 (みだ) される  これは他人に乱される
気を揉 (も) む
気を休める ー 心を休める
気を許 (ゆる) す  油断する ー 心を許 (ゆる) す
気をゆるめる
気を良くする
気を悪くする

動詞は他動詞だ。いくつかは<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ。

<気+がxx>という言

い方

<気+がxx (形容詞、一部形容動詞)>

気が荒い ー 気がおだやかだ (形容動詞)
気がある ー 気がない  太郎は花子に気があるようだ。太郎はとんとその気がない。
気が大きい ー 気が小さい
気が多い

fickle {adj.} 気が多い (also: 変わりやすい, 気まぐれな, 浮気, 浮薄, 飽きっぽい, 飽き易い, 儚い, 気紛れな, 気まぐれな) ...



気がおおらかだ (形容動詞)  心がおおらかだ
気がおかしい 
気が重い ー 気が軽い
気がきつい  ー 気がやさしい、気がおだやかだ (形容動詞)
気が強い ー 気が弱い
気が遠くなる
気が長い ー 気が短い
気が早 (はや) い
気が広い ー 気が狭 (せま) い   心が広い ー 心が狭い
(気が難 (むずか) しい) 気難しい
気がやさしい
気がよい


<気+がxx(動詞)>


気が合う
気が荒れる
気が浮 (う) く   浮気 (うわき)
(気がおくれる)   気おくれする
気が収まる    気が収まらない
気が落ち着く
気がきく  ー 気がきかない   <気がきく>は<気が利く>と出てくるが<気が効くく>ではないか? <効く>は<何かの効果をもたらす>だが、広くは<働く>だ。
気が気でない
気が狂 (くる) う
気が騒 (さわ) ぐ
気が沈 (しず) む
気が静 (しず) まる
気がしめる    湿 (しめ) っぽい
(気がすぐれる)  ー 気がすぐれない
気がすさぶ
気が済 (す) む ー 気が済まない
気が進む ー 気が進まない
気がすわる (据わる)   気がすわっている
気がせく (急く)    <せっかち>は<急く>由来か?
気が削 (そ) がれる
気が立つ
(気がちがう)    気ちがい
気が散る
気が咎 (とが) める  心が咎める
気がなごむ
気がはやる
気が張 (は) る
気が晴れる ー 気がくもる
気が触 (ふ) れ合う   心が触れ合う 
気がふれる
気がまぎれる   心がまぎれる
気がまわる  ー 気がまわらない   そこまでは気がまわらない
気が乱 (みだ) れる
気がめいる (滅入る)
気が向く
気が休まる   心が休まる  
気がゆるむ


動詞は自動詞または他動詞の受身だ。以上は主に心理、感情表現だが、<気+が+自動詞>に心理、感情の慣用表現が多いのは<やまとことば>の特徴といっていい。

 

ところで<気>に相当する英語はなにか?

 dictionary.cambridge

簡単には

気 ; 心の働き, 精神. spirit · mind , heart. 気を失う to lose consciousness. やる気を出す to feel motivated ; 気持ち, 感情. intention · mood. 気が変わる to change ...

 <心>は ほぼ = heart 

<精神>はやまとことばではないが. まあ = spirit。   spirit はラテン語由来の英語だ。

とすると 

気 = mind  mind は純英語。heart も純英語。

逆に mind の日本語訳は

 dictionary.cambridge

簡単には

MIND翻譯:(意識、感情、記憶をつかさどる)心、精神, ~を嫌だと思う, ~を気にする, ~に気をつける, 頭(あたま), 知能(ちのう)

これだと

mind = (意識、感情、記憶をつかさどる)心、精神

で心 (heart) 、精神 (spirit) になってしまって説明にならない。

<気>は、上で取り上がた<気にxx、気をxx、気がxx>の数多くの例から、大雑把 (おおざっぱ) には

心理、感情の状態と言える。一部は人の性格。

さてまた、 上で取りあげた<気にxx、気をxx、気がxx>は慣用表現で、いわばセットフレーズだ。言い換えると、元の言葉の意味からズレて居るものが少なくない。ここでは

<気+がxx (形容詞、一部形容動詞)>をとりあげる。

気が荒い ー 気がおだやかだ (形容動詞)

荒い rough, wild

おだやかな / だ   mild, gentle, calm

The mind, the personal character is rough  / mild, gentle, calm.

これらは元の言葉の意味からズレていない。

気がある ー 気がない  太郎は花子に気があるようだ。太郎はとんとその気がない。 

これは慣用表現だ。

太郎は花子に気があるようだ。 Taro seems to have a special mind to Hanako.

太郎はとんとその気がない。 Taro does not seem to  be willing to do so. 

xxする気がある:to have an intention to do xx

気が大きい ー 気が小さい

気が大きい broad-minded, generous だが

馬券が連続して三度も的中したので、気が大きくなっている。というい方がある。 

怖いもの知らず  reckless

<気が小さい>は慣用表現と言えよう。  timid  おくびょうな

気が多い  fickle,to show an interest in too many things

気がおおらかだ (形容動詞)  心がおおらかだ

having a generous mind, big‐hearted.

気がおかしい   crazy

気が重い ー 気が軽い

気が重い   to be depressed、in low spirits, sluggish

気が軽い  in high spirits ではない。

<気が軽くなる>は to feel (become) relieved で、<気が軽い>は<気が軽くなった>状態なので、同じく to feel relieved でいいだろう。

気がきつい  the mind is tough, tough-minded  ー 気がやさしい 、気がおだやかだ (形容動詞)  be kind, generous

気が強い ー 気が弱い

気が強い ー to have a strong mind, brave;  勝気 (かちき) な

気が弱い = <気が小さい>timid おくびょうな;  introvert (内気な)

気が遠くなる  身体的には<気を失う> to faint, to lose consciousness, to pass away

慣用表現では

気が遠くなる話だ。a far away story, a story going far away

気が長い patient  ー 気が短い  inpatient

 気が早 (はや) い ―  (気が遅い、気がのろい、とは言わない)

気が広い ー 気が狭 (せま) い  心が広い  ー  心が狭い   broad minded ― narrow minded

(気が難 (むずか) しい) 気難しい     to be difficult to please, bad-tempered

気がやさしい   having a generous mind, having a kind mind

気がよい   to be good-natured, be of good-nature

<気がよい>は慣用表現。

気を良くする
気を悪くする

気分が良くなる
気分は悪くなる 

 

追加

気が細い ー 気が太い

という言い方はありそうだが、

気が小さい ー 気が大きい
気が弱い ー 気が強い 

という言い方が普通だ。なんでもある、というわけではな。

ありそうでないのは

気が細い (fine) ー 気が太い (bold)

lazy         hard working
気がなまける    気がよく働く (これはなんとかなりそう)

clean            dirty
気がきれい、清 (きよ) い   気がきたない、よごれている

clever, bright     stupid
気がかしこい    気が愚 (おろ) かだ、バカだ

sweet           bitter
気が甘い      気が苦 (にが) い

lucky                  unlucky
気が / はついている、気は運がいい   気が気が / はついていない、気は運がわるい 

good                 bad
気がいい、良い (慣用表現あり)   気が悪い

happy        unhappy
気が楽しい     気が楽しくない

hard       soft
気が固い     気が柔らかい

kind                                                      unkind
気がやさしい (慣用表現ではないが、問題ない)   気が冷たい

warm / hot        cold
気が暖かい、気が熱い    気が冷たい

thin              thick
気が薄い   気が厚い

shallow         deep
気が浅い   気が深い

easy                      difficult
気がやすい ー> 気やすい   気が難しい -> 気難しい

fat, quick                                         slow
気が早い (慣用表現あり)  ―  (気が遅い、気がのろい)

thin                    thick, dense
気が薄い   気が濃い

flat                      rough、hilly, mountainous
気が平たい   気がデコボコだ


切りがなさそうなのでここで切あげる。 

ところがである、<心>使ってみると

心が細い ー 心が太い

心が細い (fine) ー 心が太い (bold)

clean            dirty
心がきれい、清 (きよ) い   心がきたない、よごれている

sweet           bitter
心が甘い      心が苦 (にが) い

good         bad
心がいい、良い    心が悪い

happy      unhappy
心が楽しい     心が楽しくない

hard       soft
心が固い     心が柔らかい

kind                unkind
心がやさしい   心が冷たい

warm / hot           cold
心が暖かい、気が熱い    心が冷たい

thin              thick
心が薄い   心が厚い   普通は<情 (じょう、なさけ) が薄い>、<情が厚い>

shallow         deep

心が浅い   心が深い

easy                      difficult
心がやすい ー> 心やすい   (心が難しい -> 心難しい)

fat, quick               slow
心が早い     (心が遅い、心がのろい)

thin                    thick, dense
心が薄い   心が濃い

flat                      rough、hilly, mountainous
心が平たい   心がデコボコだ

 

でなんとかなるものが多い、ただし慣用的な言い方ではないが、なんとかなるのだ言い換えれば、<心>は<気>よりも汎用性が大きいのだ。ここが肝心。

上で

動詞は他動詞だ。いくつかは<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ

 と書いたが、どうもそれだけではない。おもしろい課題だ。

このポストが長くなってきたので、今回はこれまでとし、次回のポストで

<気>ガ主で<心>が従、付属となっている。これを逆転させて<心>ガ主で<気>が従としてチェックしてみる。としたが、もう少し深入りしてみる。

 

sptt

 

 

 

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