前々回のポスト
<お目にかかる>と<お目にかける>
の最後野方で<追記>として
<目>は具体的、身体の一部で<目に見える> が、<気>は抽象的で目に見えない。
として
気+に xx (動詞)
気+を xx (動詞)
という言い方をチェックしてみたが
目+に xx (動詞)
目+を xx (動詞)
という言い方に比べてはるかに多い。おもしろい慣用表現も多い。 このポストでは、さらに
気+が xx (形容詞 (一部形容動詞) 、動詞)
を加えて総合的にチェックしてみることにした。 やまとことばのおもしろい慣用表現の宝庫とも言える。
気に入 (い) る
気にかかる
気に障 (さわ) る
上記の否定な言い方は肯定よりも使用頻度が高いだろう。
<気+をxx(動詞)>という言い方
気を入れる 気合を入れる
気を入れ直す ー 心を入れ直す
気を失う
気をきかす (利かす)
気を配 (くば) る 気配り ー 心配り
( 気を込める) ー 心を込める
気を静 (しず) める
気をそぐ
気をそらす
気を散らす
気をつける
気を取り直す
気を抜く
気を吐く
気を晴らす
気を引き締 (し) める
気を引く
気を紛 (まぎ) らわす
気を回 (まわ) す
気を揉 (も) む
気を休める ー 心を休める
気を許 (ゆる) す 油断する ー 心を許 (ゆる) す
気をゆるめる
気を悪くする
動詞は他動詞だ。いくつかは<気>を<心>で入れ替えられるが、意味が違ってくる。また<心>の方はシリアスになるようだ。
<気+がxx>という言い方
<気+がxx (形容詞、一部形容動詞)>
気が荒い ー 気がおだやかだ (形容動詞)
気がある ー 気がない 太郎は花子に気があるようだ。太郎はとんとその気がない。
気が大きい ー 気が小さい
気が多い
fickle {adj.} 気が多い (also: 変わりやすい, 気まぐれな, 浮気, 浮薄, 飽きっぽい, 飽き易い, 儚い, 気紛れな, 気まぐれな) ...
気がおおらかだ (形容動詞) 心がおおらかだ
気がおかしい
気が重い ー 気が軽い
気がきつい ー 気がやさしい、気がおだやかだ (形容動詞)
気が強い ー 気が弱い
気が遠くなる
気が長い ー 気が短い
気が広い ー 気が狭 (せま) い 心が広い ー 心が狭い
(気が難 (むずか) しい) 気難しい
気がやさしい
気がよい
<気+がxx(動詞)>
気が合う
気が荒れる
気が浮 (う) く 浮気 (うわき)
気が落ち着く
気がきく ー 気がきかない
気が気でない
気が狂 (くる) う
気が騒 (さわ) ぐ
気が沈 (しず) む
気が静 (しず) まる
(気がすぐれる) ー 気がすぐれない
気がすさぶ
気が済 (す) む ー 気が済まない
気が進む ー 気が進まない
気が削 (そ) がれる
気がつく
気が咎 (とが) める 心が咎める
気がなごむ
気が晴れる ー 気がくもる
気が触 (ふ) れ合う 心が触れ合う
気がふれる
気がまぎれる 心がまぎれる
気がまわる ー 気がまわらない そこまでは気がまわらない
気がめいる (滅入る)
気が向く
気が休まる 心が休まる
気がゆるむ
動詞は自動詞または他動詞の受身だ。以上は主に心理、感情表現だが、<気+が+自動詞>に心理、感情の慣用表現が多いのは<やまとことば>の特徴といっていい。
ところで<気>に相当する英語はなにか?
dictionary.cambridge
簡単には
気 ; 心の働き, 精神. spirit · mind , heart. 気を失う to lose consciousness. やる気を出す
to feel motivated ; 気持ち, 感情. intention · mood. 気が変わる to change ...
<心>は ほぼ = heart
<精神>はやまとことばではないが. まあ = spirit spirit はラテン語ゆらいの英語だ。
とすると
気 = mind mind は純英語。heart も純英語。
逆に mind の日本語訳は
dictionary.cambridge
簡単には
MIND翻譯:(意識、感情、記憶をつかさどる)心、精神, ~を嫌だと思う, ~を気にする, ~に気をつける, 頭(あたま), 知能(ちのう)
これだと
mind = (意識、感情、記憶をつかさどる)心、精神
で心 (heart) 、精神 (spirit) になってしまって説明にならない。
<気>は、上で取り上がた<気にxx、気をxx、気がxx>の数多くの例から、大雑把 (おおざっぱ) には
心理、感情の状態と言える。一部は人の性格。
さてまた、 上で取りあげた<気にxx、気をxx、気がxx>は慣用表現で、いわばセットフレーズだ。言い換えると、元の言葉の意味からズレて居るものが少なくない。ここでは
<気+がxx (形容詞、一部形容動詞)>をとりあげる。
気が荒い ー 気がおだやかだ (形容動詞)
荒い rough, wild
おだやかな / だ mild, gentle, calm
The mind, the pessonal character is rough / mild, gentle, calm.
これらは元の言葉の意味からズレていない。
気がある ー 気がない 太郎は花子に気があるようだ。太郎はとんとその気がない。
これは慣用表現だ。
太郎は花子に気があるようだ。 Taro seems to have a mind to Hanako.
太郎はとんとその気がない。 Taro does not seem to be willing to do so.
xxする気がある:to have an intention to do xx
気が大きい ー 気が小さい
気が大きい broad-minded, generous だが
馬券が連続して三度も的中しなので、気が大きくなっている。というい方がある。
怖いもの知らず reckless
<気が小さい>は慣用表現と言えよう。 timid おくびょうな
気が多い fickle,to show interest in too many things
気がおおらかだ (形容動詞) 心がおおらかだ
having a generous mind, big‐hearted.
気がおかしい crazy
気が重い ー 気が軽い
気が重い to be depressed、in low spirits, sluggish
気が軽い in high spirits ではない。
<気が軽くなる>は to feel (become) relieved で、<気が軽い>は<気が軽くなった>状態なので、同じく to feel relieved でいいだろう。
気がきつい the mind is tough, tough-minded ー 気がやさしい 、気がおだやかだ (形容動詞) be kind, generous
気が強い ー 気が弱い
気が強い ー to have a strong mind, brave; 勝気 (かちき) な
気が弱い = <気が小さい>timid おくびょうな; introvert (内気な)
気が遠くなる 身体的には<気を失う> to faint, to lose consciousness, to pass away
慣用表現では
気が遠くなる話だ。a far away story, a story going far away
気が長い patient ー 気が短い inpatient
気が広い ー 気が狭 (せま) い 心が広い ー 心が狭い broad minded ― narrow minded
(気が難 (むずか) しい) 気難しい to be difficult to please, bad-tempered
気がやさしい having a generous mind, having a kind mind
気がよい to be good-natured, be of good-nature
追加
気が細い ー 気が太い
という言い方はありそうだが、
気が小さい ー 気が大きい
気が弱い ー 気が強い
という言い方が普通だ。なんでもある、というわけではない・
ありそうでないのは
気が細い (fine) ー 気が太い (bold)
lazy hard working
気がなまける 気がよく働く
clean dirty
気がきれい、清 (きよ) い 気がきたない、よごれている
clever, bright stupid
気がかしこい 気が愚かだ、バカだ
sweet bitter
気が甘い 気が苦 (にが) い
lucky unlucky
気がついている、運がいい 気がついていない、運がわるい
good bad
気がいい、良い (慣用表現あり) 気が悪い
happy unhappy
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