<動き>、<流れ>は簡潔でいいやまとことばだ。この簡潔さと意味の広さ、深さは
動くこと
流れること
と対比できる。前回<はたらき>をとりあげたが
働(はたら)く - はたらくこと - はたらき
まだまだある(いくらでもある)
走る - はしること - はしり
歩く - あるくこと - あるき (あゆむ - あゆむこと - あゆみ)
運ぶ - はこぶこと - はこび
滑(すべ)る - すべること - すべり
振れる - ふれること - ふれ
回(まわ) - まわること - まわり
効(き)く - 効くこと - 効き (効きがいい)
休(やす)む - やすむこと - やすみ
変わる - かわること - かわり
遊ぶ - あそぶこと - あそび
すわる - すわること - すわり
まがる - まがること -まがり (まげる - まげること -まげ)
<相撲用語>
押す - 押すこと - 押し
引く - 引くこと - 引き
倒す - 倒すこと - 倒し
投げる - 投げること - 投げ
まわす - まわすこと - まわし
(追加予定)
さてここでは前々回の<ちから>、前回の<はたらき、しごと>で物理、力学が出てきたのでやまとことばの<動き、うごき>、もこのように検討してみる。
<うごき>、<うごく>の慣用的な言い方
うごきがいい、わるい
うごきが速い、にぶい、のろい
うごきがとまる
うごきを止める、封(ふう)じる
こころの動き
世の中のうごき
<うごく>
うごき出す
うごき始める (<うごき終わる>は<止まる>だ)
うごきまわる
テコでもうごかない
ゆれうごく
(追加予定)
英語の<うごき>は movement、motion のほかに動詞 to move をそのまま使った (a) move (to make a move) がある。これは英語の大きな特徴。
カメラメーカーの宣伝文句だと思うが<動きをとらえる>というのがある。<一瞬の動きをとらえられる高性能カメラ>といった宣伝文句だろうが、いい表現だ。
物理用語に<動き>があってもいいと思うが、motion が<運動>で力学用語のようだが容易に体育の運動が連想されしまう。<ニュートンの運動方程式>というのがある。
Wiki
”
ニュートンの運動方程式(英語:Newtonian Equation of motion)は、非相対論的古典力学における一質点の運動を記述する運動方程式のひとつであり、以下のような形の2階微分方程式である。
”
これは前々回の<ちから>、前回の<はたらき、仕事>で何度か使った。
< は質点の位置ベクトル>なので もベクトル量のはずだが、これだけではわかりにくい。ベクトルは<強さと方向を持つ>と記憶しているが。Wikiの解説<ベクトル>では数学の定義の一つとして
”
大きさと向きを持った量。有向線分として捉えることができる。
”
とある。これを応用すると<方向を持った距離(大きさ)>ともいえる。
力がモノに<はたらく>とモノは時間の経過とともに<動き>、移動する。だがこれは間違いで(慣性の法則がある。だが実際にはたいていは抵抗があるので、ちからが必要だ)、力がモノに<はたらく>とモノは時間の経過とともに<動きが変化する>、移動するモノが移動した<大きさ>は距離と言える。<何かを動かし始めるたり、変化させる>には<ちから>が必要なのだ。反対に<<動き>が止まると<ちから>を生む。超高速で飛んでいる質量が大きい(重い)ジェット機が墜落して<急に止まると>大きな<ちから>が生まれてジェット機は破壊する。
(抵抗があるとして)モノが移動した<大きさ>が距離で距離は結果と言える。
ちから - ポテンシャル (これは<ちから>のポストで書いた。これに対し距離は
距離 - 結果
と言えないか。では<動き>はなにか?ポテンシャルと結果の中間のような気がする。だがそう簡単ではない。<動いている>とはごく普通に言う。だが言葉上は
ちからを出している、ちからが出ている
距離がでている - 距離を出している
という言い方もできる。現在進行形にすると
ちからが出ていて、(モノは)動いていて、距離がでている。
少し変だが、高性能カメラではうつらないが、力学的に<動きをとらえる>とこうなる。
平叙文で言い換えると
ちからが出て、(モノは)動いて、距離がでる。
仮定文、説明文にすると
ちからが出ると、(モノは)動いて、距離がでる。
もおかしくはない。
話が<どうどうめぐり>になってきているのでそろそろやめる。
スチル写真や絵画は停止した美だが、<動き>の美もある。<動き>の美は<流れ>の美でもある。これまた中途ハンパだが、これでとりあえず<動き(うごき)>のポストを終える。実際のところ<動き>はとらえにくい代物か?どんどん動いて行ってしまうのは確かだ。
sptt
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