子供のころ<よそ>というのをよく聞いた。
よそゆき ー 普段着とは対照的な<よそ>へ行くときの服。
よその家(うち)に行ったら行儀よくすること。
よそ様のものに手をだすな。
よそ様のことに余計な口を出すな。
よそ様の悪口をいうもんじゃない。
よそ見をするな。
その他<よそ>関連では
よそ者よそ事 ー これは<よそ事>ではない。 (ひとごと、他人事)
どこかよそ(のところ)にしよう、行こう。 (別のところ)
うちではこうしているが、よそではどうしていいるのだろう?
よそよそしい ー <親しい>の反義語か。unfriendly。
内 (うち) と外 (そと) はかなり明瞭に対比ができるが、内 (うち) と<よそ>の対比は簡単ではない。<よそ>には基本的に<内>に対する<外>の意は薄い。<よそ>はコンピュータでは<他所>、<余所>が出て来るが、<よそ>を<他所>、<余所>と書くには抵抗がある。そもそも<よそ>に相当する漢字はないのだ。<よそ>はやまとことばだ。
関連する言葉に他人行儀というのがある。これは和製漢語か?
中国語では<客气>が他人行儀に相当し
不客气、别客气 (広東語では唔駛客氣、唔好客氣)
はお礼を言われた時の返答で<どういたしまして>相当で、原意は<他人行儀はなしです、いらない>。これはどこでもよく聞く。
韓国人や中国人には日本人は、一面では親しくなっても他人行儀なところがある、という。これは親しくなっても<よそ>の意識があるためだろう。親しくなっても<よそ様>なのだ。
<よそ>に似て非なる言葉に<よす>がある。だが<よそ>となにか関係がありそうでもある。<よす>は動詞で、現代語では
よさない(か)
よして(おこう)、よした方がいい。
よす
よすとき、よす場合には
よせば(いいのに)
よそう
日本語の連用形には名詞(体言)用法はがあるが、<よす>の連用形<よし>の名詞用法はなさそう。<よし>は<良し>になってしまうのだ。もしあるとすると
<よし>は<よすこと> なのだが
今回は<やめ>にしよう。ー> 今回は<よし>にしよう。(ほぼダメ) 今回は<よすこと>にしよう。OK
sptt
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