マネジメントのやまとことばとしては威厳に欠けるが<やりくり>、<きりもり>がある。家庭のマネジメントは主に金銭の<やりくり>、<きりもり>だが、零細、小企業になると金銭だけとは限らない。仕事と人の配分も重要な<やりくり>、<きりもり>だ。中企業、大企業ではマネジメントと言うようで、部署別、階層的にマネジメントされていて、それぞれにマネジャー(課長、部長)がいる。金銭関係は経理部任せだが、部署ごとの仕事と人の配分はマジャーの仕事だ。このマネジメントがうまくいかないと問題発生が多くなる。
英語の to manage は<やりくりする>、<きりもりする>の意で使われる。金銭、時間、仕事、従業員の配分をするのは to manage だ。また個人的に<少し困難なところもあるがなんとかする>を I can manage it. と言う。これもマネジメントだろう。<言うは易く>で、実際はなかなかむずかしい。<配分>は金銭、時間、仕事、従業員を<切って盛る>で<きりもり>に近い。似て非なるのにアレンジするがある。これは<ことがうまく運ぶように段取りをつける>相当か。
英語の to manage はまた、個人的な場合が多いが,<なんとかする>の意にもなる。
I can manage this problem.
一方<何とかなる>、<何とかなるさ>は責任感、実行力に欠け、状況任せで、多くは<何とかならない>結果になる。
個人的な場合では<やりくりする>、<きりもりする>以外に<あつかう>、<さばく>がある。意味はズレるが<あしらう>というのがある。こ<あしらう>はさらに意味がずれて<あしらえる>というのがある。あるいは<あしらう>は<あしらえる>の意味が先で、後から今の<あしらう>の意味が派生したのか。
漢語由来では<管理する>、<処理する>がある。 ネット簡易英中辞典では,
Management = 管理
と出てくる。<管>や<理>は歴史的に見てもそこそこの意味があり、おそらく
Management = 管理
は正しそうだ。
アレンジ、arrange はネット簡易英中辞典では,
安排
と出てくる。 この<安排>日常よく使われる。日本語の<あんばい>も同じような使われ方があるようだが、<適当にあんばいしておく>、<あんばいがいい、悪い>と言う言い方もある。コンピュータでは、塩梅、案、按排がでてくる。
漢語由来らしいのでは<対処する>、<対応する>があるが、<対応する>の<対応>は和製漢語のようで、中国語では見たことがない。ある意味では<問題にうまく対応して解決する>のがマネジメントと言えそう。<応じる>は、<応>の読み<おう>からして、漢語由来。だが、<応じる>だけではマネジメントにならないだろう。
日本ではマネジメント関係で管理、管理者はあまり使われず、中小を含め会社関係で言えば、<とりしまりやく (取締役)>というやまとことばが Management 層になる。実際には簡単な<役員>が多用されているようだ。これからすると<とりしまり>がマネジメントになるが、何か変だ。
sptt
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