Saturday, August 2, 2025

こる、こりる、こらす、こらしめる

 

<こる>、<こりる>、<こらす>、<こらしめる>は関連語だろうがややこしそう。 ここではあえて当て字に近い漢字を使わずに話を進める。

こる

肩がこる
将棋にこる

<xxをこる>とは言わないので自動詞だ。<肩がこる>はいかにも自動詞だが、<将棋にこる>は対象があるので他動詞的だ。だが<将棋をこる>とは言わない。

<肩がこる>は<肩が固まる>感じだ。<将棋にこる>もこじつければ<将棋に固まる>感じだ。

<こり症>の<こり>は<こる>の連用形の体言 (名詞)用法。

肩のこりがひどい。

も同様。

 

こりる

続いた二度の失敗にこりて、三度目はあきらめた。
幾度もの失敗にこりずに続けた。
もうこりごりだ。

<こりる>の意味は、難しく

Wiki 辞典では

ひどい目にあったために再びしようとする気力が無くなる。

というやや長い解説がある。

英語訳は、ネット辞書では適当なのが見当たらない。基本的には、あるいは一般的には、一度、あるいは幾度やってもうまくいかず<やるのがいやになる>といった意味だろう。

 

こらす 他動詞

<こらす>は少なくとも二つの違った意味がある。

1)目をこらす

目をこらしてもっとよく見ろ。

<ある特定の場所に固定してよく見る、見続ける>といった意味だろう。

2)意匠をこらした作品

十分に力を入れる。心を入れる。

自動詞<こる>の他動詞版といえる。

 

こらしめる 

Wiki辞典、その他では

悪いことをした人に制裁 (罰) を加え、二度としないようにさせる。

太郎は人の迷惑になることばかりしているので、少しこらしめてやる。

<こらしめる>は<こらす>の使役形に見えるが<こらす>の意味とはかけ離れている。<こらす>の使役形は<こらさす>もあるが、これは<こる>の使役形にもなりうる。

こる

肩がこる -> 肩をこらさす
将棋にこる ->(太郎を)将棋にこらさす

こらす

目をこらす ー> 目をこらさす
意匠をこらす ー> 意匠をこらさす

<こらしめる>はどこからぃたのか?

意味が通じるのは

<こりる>の

ひどい目にあったために再びしようとする気力が無くなる。

 で、これを少し言い換えると

ひどい目にあわせて、再びしようとする気力を無くする。

 これは<こりさせる>。だがこれは<こらしめる>に通じる。


sptt

 

 

 

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