<侮辱>は<ぶじょく>と発音される漢語でやまとことばではない。発音は難しいことはなく、さらに<ぶじょく>という音は<侮辱>>内容にあっているようでもある。<ぶ>は<不>を連想させるが、単なる<否定>から<否定的>な<よくない>を連想させる。さらには
ぶざま
ぶしつけ
といった<半やまとことば>も連想させる。
<辱>の<じょく>の方は漢語の発音だが、擬態語で
じくじく
も連想させる(私だけか?)
<侮辱>は昔<ぶじょく>のような発音で輸入されたのだろう。 侮辱の現代中国語 (北京語) の発音は
侮辱 wǔ rǔ
で<ぶじょく>とはかけ離れtている。古い発音を残しているといわれる広東語の発音は
侮辱 mou juk、モウチョク (聞いたことはない)
<チョク>の方は<じょく>にきわめて似ている。<侮 mou モウ>の方はよくわからない。
さて<侮辱>の意味だが、日本語ネット辞典では
デジタル大辞泉 「侮辱」の意味・読み・例文・類語
ぶ‐じょく【侮辱】
[類語]
けっこうやまとことばが並んでいて、やまとことばの宝庫とも言える。ふりがながないとすぐには読めないものがある。
嘲る ー あざける
侮る ー あなどる これは重要語だ。
蔑む - さげすむ
卑しめる ー いやしめる
嘗める ー なめる (舐める)口語
辱める ー はずかしめる
これにならえば<侮辱>は<侮り辱める、あなどりはずかしめる>
<はずかしめる>はいいとして<あなどる>が難しい。 <あなどる>については、だいぶ前に
<あなどる>の語源 January, 2019
というポストを書いているので参照。 読み返してみたが、書き換える必要はないようだ。
上の日本語ネット辞典の漢語の方では、現代北京語でよく使われるのは<侮蔑,wǔ miè>。これまた発音は<侮蔑 ぶべつ>とはかけ離れている。日本では<侮蔑 ぶべつ>は<侮辱、ぶじょく>、<軽蔑、けいべつ>に比べ、聞く機会は少ない。
また初めの方の漢語で<汚辱>がある。<おじょく>と読むが、ほとんど聞かない。聞いてすぐに書ける人も少ないだろう。 意味は
地位・名誉などをけがされることによる、はずかしめ。「—をこうむる」
中国語では
污辱 wū rǔ 损害别人的自尊心。
だが、これはあまり見ない。中国ドラマ、メロドラマでよく出て来るのは、上で書いた<侮蔑,wǔ miè>。中国の Wiki ともいえる Baike-Bauduでは
污蔑:wū miè,歪曲事实而玷污他人的名誉。区别:污蔑谈客观效果(可能主观不良也可能只是误解),诬蔑谈主观不良的做法。
英語では<侮蔑,wǔ miè>は
で、日本語では、漢語だがよく聞く<中傷 (する) >という語がある。
<侮辱 wǔ rǔ>の方は
(to ) insultan offensive remark or action
だが、ややこしいところがあって
ネット簡易中英辞典では
侮蔑 ->自動変換 侮辱
( to ) contempt, insult, scorn
a remark or action intended to insult or offend someone
と出てきて侮蔑、侮辱の区別がない。だが<侮蔑>をよくチェックしてみると
( to ) slander
と出てくるものがある。逆に<slander>を 中英辞典でチェックしてみると、日本人がなじみがあるものでは
诽谤 (誹謗) 、讒言 (ざんげん) 、中伤 (中傷)
が出てくる。
さて、初めの方の日本語ネット辞典では
「侮辱を受ける」「他民族を侮辱する」
言う例文が出てくる。概して<侮辱>は主観的、心理的で、さらに被害者意識が加わって、ややこしいところがある。侮辱する方は<侮辱する>意識が薄いが、侮辱される方は<受けたと感じる侮辱>を増幅して取る傾向がある。
sptt
<侮辱>は元来漢語で、<ぶじょく>のような発音で輸入されたのだろう。
としよく使われる。<ぶ>
<xxが侮辱する><侮辱される>に比して<侮辱してやる>はあまり聞かない。