Friday, November 8, 2024

月光仮面、ハリマオ、少年探偵団の主題歌

 月光仮面、ハリマオ、少年探偵団は、今は昔、テレビが一般家庭にも普及し始めたころの男の子向けのテレビ番組。一部は暗唱できるが、主題歌をチェックしてみた。どうということもないのだが、特に月光仮面の主題歌が暗唱してみるとイマイチなので気になっていた。

月光仮面 

どこの誰かは 知らないけれど
誰もがみんな 知っている
月光仮面の おじさんは
正義の味方よ よい人よ
疾風のように 現われて
疾風のように 去って行く
月光仮面は 誰でしょう
月光仮面は 誰でしょう

どこかで不幸に 泣く人あれば
かならずともに やって来て
真心こもる 愛の歌
しっかりしろよと なぐさめる
誰でも好きに なれる人
夢を抱いた 月の人
月光仮面は 誰でしよう
月光仮面は 誰でしょう

どこで生まれて 育ってきたか
誰もが知らない なぞの人
電光石火の はやわざで
今日も走らす オートバイ
この世の悪に 敢然と
戦い挑んで 去って行く
月光仮面は 誰でしょう
月光仮面は 誰でしよう

一部を暗唱できるのは1番だけで、2番、3番は記憶にない。1番で気になるのは

月光仮面の おじさんは
正義の味方よ よい人よ

の<おじさん>と<よいひとだ>。 小さなこどもにとっては<おじさん>かもしれないが<にいさん、兄さん>の方がいいだろう。敏捷そうだし友だち親近感がある。<よい人>は一般的すぎる。3番に

この世の悪に 敢然と
戦い挑んで 去って行く

があるので<強い人> がよさそうだが、4音節になって字余りになる。だが歌詞は<よい人よ>の4音節で<よ>をつけなければ問題ない。この箇所2番では<月の人>、3番では<なぞの人>となっている。書き換えると

 月光仮面の にいさんは
正義の味方よ 強い人

となる。

疾風のように 現われて
疾風のように 去って行く

はリフレーンと対句で、わるくない。 

ーーーーー

快傑ハリマオの歌

まっかな太陽 燃えている
果てない南の 大空に
とどろきわたる 雄叫びは
正しい者に 味方する
ハリマオ ハリマオ
ぼくらのハリマオ

天地鳴らし 吹きまくる
あらしのなかも まっしぐら
どとうも岩も うちくだき
かちどきあげて 押しすすむ
ハリマオ ハリマオ
ぼくらのハリマオ

空のはてに 十字星
きらめく星の そのように
七つの海を かけめぐり
正義に結ぶ この勝利
ハリマオ ハリマオ
ぼくらのハリマオ
 
 
これも1番の一部しか暗唱できない。特に2番の
 
天地鳴らし 吹きまくる
あらしのなかも まっしぐら
どとうも岩も うちくだき
かちどきあげて 押しすすむ

動的でいい。
 
勇ましい歌詞で、特に<とどろきわたる 雄叫びは>と<かちどきあげて 押しすすむ>は<音響効果>がある。
 
ーーーーー
 
少年探偵団
 
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団
勇気りんりん るりの色
望みにもえる 呼び声は
朝焼け空に こだまする
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団

ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団
力ようよう 海の色
胸も高鳴る 呼び声は
まひるの空に こだまする
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団

ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団
知恵は七色 虹の色
夢もふくらむ 歌声は
夕焼け空に こだまする
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団

ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団
誓いはかたく 鉄の色
あしたをめざす 歌声は
月夜の空に こだまする
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団 
 
 
1番と2番は漢語がいくつか使われ<勇気りんりん るりの色>、<力ようよう 海の色>

は意味が分かりにくい。

< 勇気りんりん>は勇気凛凛。

「凛凛」は勇ましく勢い盛んなさま。 りりしいさま。

<るりの色>は<瑠璃の色>で

紫色を帯びた濃い青色。 2.濃い浅葱 (あさぎ) 色 

だが、歌詞からすると<勇気がるり色>となりそうだが、どういう意味か?

 <力ようよう>は

力洋々海の色

というい漢字歌詞もある。<洋々たり>で

があふれるばかりに満ちているさま。広々と広がっているさま。「—たる大海

希望満ちているさま。「—として未来広がる」「前途—たる青年

盛んであるさま。

ということだ。

ここでまた<海の色>と色が出てくるが、これは<力が海の色>といことか?あるいは、上の疑問と合わせて、少年探偵団が<るり色>、<海の色>ということか>? 3番では

知恵は七色 虹の色

4番では

誓いはかたく 鉄の色

とあるので、 

1番 ー 勇気がるり色、2番 力が海の色

 なのだろう。<知恵は七色 虹の色>、<誓いはかたく 鉄の色>はなんとかなるが、<勇気凛凛 るりの色>、<力洋々 海の色>はよくわからない。色にこだわりすぎている。何か特別の理由があるのか?

また

1番 呼び声は 朝焼け空に こだまする
2番 呼び声は まひるの空に こだまする
3番 歌声は 夕焼け空に こだまする
4番 歌声は 月夜の空に こだまする

と対句、リフレーンが織り込まれている。3番の

ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団
知恵は七色 虹の色
夢もふくらむ 歌声は
夕焼け空に こだまする
ぼ・ぼ・ぼくらは少年探偵団

が一番いい。

少年探偵団は歌以外はほとんど記憶がない。歌は勇ましすぎるような気がする。1番、2番はハリマオのようだ。

 

sptt

自暴自棄のやまとことば ー 腐 (くさ) る、腐り込む、やけっぱち

 

漢語の<自暴自棄>を簡易ネット翻訳でチェックすると

自分自身をあきらめる

という翻訳調の日本語が出てきた。やや詳しいネット辞典では、原典を示した解説で

https://www.weblio.jp/content/%E8%87%AA%E6%9A%B4%E8%87%AA%E6%A3%84



自暴自棄(じぼうじき)とは、意図した通り結果にならず失望し自分を駄目なものだと考えて先のことを考えない行動をとることである。

自暴自棄の由来

自暴自棄は、中国戦国時代儒学者孟子語った言葉由来する

 ”

だが、普通<自暴自棄>、あるいは<自暴自棄になる>であれば<先のことを考えない行動をとる>まではいかないだろう。すなわち
 
自暴自棄:意図したとおりの結果にならず失望し、自分を駄目なものだと考える。あるいは上の自分自身をあきらめる>でいいだろう。<先のことを考えない行動をとる>まで行かないとして、やまとことばをチェックしてみた。代表は

腐 (くさ) る、腐り込む

だろう。 <腐る>の原意は腐敗する。食べ物が<腐る>と食べられなくなり、変形したり、色が変わったり、悪臭を放ったりし、基本的に食べられなくなるひどい状態だ。

<腐る、腐り込む>以外では

落ち込む
沈み込む
へこむ、へ込む(凹む)
閉じこもる (籠る)
引き籠 (こも) る(引き籠って出てこない)
弱り込む

の<xx込む>、<xx籠る>動詞が多い。 <込む>は<xxの中に入(はい) る>だが、上記の動詞、複合動詞の例は、それだけでなく、<中に入って出てこない>の意が加わっている。

<xx込む>、<xx籠る>以外では、<意図したとおりの結果にならず失望し、自分を駄目なものだと考える>は<行き詰まり>状態とも言え<xxつまる>、<xxつめる>もチェックしてみた。

行き詰 (づま) る

<xxきる>、<xxきれる>は<xx込む>、<xx込める>と並んで多義語だが、限界を示す言葉がある。

あきらめきる
切れる(緊張がない)
閉めきる
疲れきる

前回のポスと ” <静まりかえる>と<湧 (わ) きかえる>“ で取り上げた

困りかえる  困りきる、困り込む、困りはてる   
しょげかえる  しょげきる、 しょげ込む
よわりかえる  よわりきる、よわり込む、よりはてる、(よわり上がる)

も同類だ。

 

<やけっぱち>、<やけくそ>という口語がある。こちらの方は多分に<先のことを考えない行動をとる>が含まれている。

もうやけっぱちだ、. . . . . 
もうやけくそだ、. . . . .  

 

sptt

 

Thursday, November 7, 2024

<静まりかえる>と<湧 (わ) きかえる>

 <静まりかえる>と<湧 (わ) きかえる>を比較してみる。

静まりかえる ー すっかり、まったく 静まっている。

湧 (わ) きかえる ー この通りは多くの人で、すごく、ひどく 湧いている
        ー 湯が、すごく、必要以上に、沸 (わ) いている

<湧く>、<沸く>と書き、読み分けているが<<わく>とひらがなで書き、あるいは耳で<わく>と聞けばこの<書き、読み>分けはなくなる。

内容的には<静まる>と<湧く>で反対の内容だ。<かえる>は動詞だが、複合動詞<静まり+かえる> 、<わき+かえる>の後半の動詞。前半の<静まる>、<わく>を主動詞とすれば。<かえる>はいわば副動詞、補助動詞。この<かえる>は" 強調 " の副詞のような働きで、上記にような意味になる。だが、" 強調 "というのは時にあいまいで、言葉の説明にはできるだけ使わない方がいい。 " 強調 " というこで済ましてしまい、意味の掘り下げに進まないのだ。" 強調 の副詞 " はけっこうある。

すっかり、静まっている
まったく、静まっている

すごく、湧いている
ひどく 湧いている

その他、たいへん、確かに、まさに。

一方、" 強調 " の副詞のような働きをする複合動詞用の<副動詞、補助動詞>もけっこうある。例えば

xxきる(切る)
xx込む
xxはてる
xxあがる

静まりきる
静まり込む
静まりはてる
静まり上がる 

<静まり上がる >が少し変だが、その他はOKだろう。<静まり上がる >がおかしいのは<静む>、<沈む>に<上がる>はつきずらい。<湧く>の方は

湧ききる
湧き込む
湧きはてる
沸き上がる

で, 今度は<湧ききる>、<沸き上がる>はいいがその他は変だ。<込む>は基本的に<中に入 (はい) る >、<果てる>は基本的に<終わる>なので<どんどん湧いて出てくる>にそぐわない。<湧ききる>の<きる>は後で出て来る<込む>に似て、多義の複合動詞用の<副動詞、補助動詞>で、<切る>とすると<終わる、終える>というような意味もあるが、ここは<すっかり、まったく、すごく、ひどく>などの " 強調 "としておく。別途くわしく検討予定。

" 強調 " の副詞のような働きをする複合動詞用の<副動詞、補助動詞>の<込む>はやたら多い。意味が成り立てばいくらでもあるといっていい。

探 (さが) し込む
締 (し) め込む
漬け込む
煮込む
磨 (みが) き込む
 
老い込む
黙り込む
寝込む
眠り込む
ふさぎ込む
ほれ込む
休み込む
弱り込む

一方、<かえる>はやや限られている。だがおもしろい言葉が少なくない。

あきれかえる  あきれきる、あきれはてる
あふれかえる  あふれきる
いばりかえる
驚きかえる   驚きはてる、驚き上がる

英語で<驚く、驚いている>は to be surprised だが、to be astonished というのもあり、これは<驚きかえる>相当だろう。

うかれかえる   
うだりかえる  うだりかえる暑さ
おごりかえる
恐れかえる  恐れきる、恐れ上がる
おののきかえる
おびかえる   おびえきる、おびえ上がる

悲しみかえる  悲しみきる
乾きかえる   乾ききる
困りかえる   困りきる、困り込む、困りはてる   
こわがりかえる  こわがりきる

しょげかえる  しょげきる、 しょげ込む
すねかえる   すね込む

たまげかえる  <たまげる>は関東方言か? たまげきる
黙りかえる   黙りきる、黙り込む
だらけかえる  だらけきる、だらけ込む
ちぢまりかえる  
ちぢみかえる   ちぢみきる
ちらかりかえる  ちらかりきる、ちらかり込む

疲れかえる   疲れきる、疲れはてる
ときめきかえる

嘆きかえる   嘆ききる
怠 (なま) けかえる  なまけきる、なまけ込む
煮えくりかえる   怒りで (腹が) 煮えくりかえる

冷えかえる   冷えかえる寒さ
へたりかえる  へたりきる
乱れかえる   乱れきる
蒸しかえる   蒸しかえる暑さ 蒸し込む

汚 (よご) れかえる  汚れきる、汚れ込む
喜びかえる
弱りかえる  弱りりきる、弱りり込む、弱りはてる、(弱り上がる)

極度の<恐れ、驚き、喜び、嘆き、悲しみ、乱れ、疲れ>。また絶望的な<、どいしようもない>のニュアンスのものがすくなくない。

 あきれかえる、うだりかえる暑さ、蒸しかえる暑さ、困りかえる、疲れかえる、よわりかえる

絶望的なニュアンスの複合動詞の後半の動詞では<xxはてる>がある。上で取り上げたが

困りはてる
疲れはてる
よわりはてる 

<はてる>は<絶望的なニュアンス>以外の意もあり、けっこうある。おもしろいので、別途取り上げる予定。

 

sptt

Tuesday, November 5, 2024

悲観的、ネガティブな<込む>、<籠 (こも) る>

 

最近<込む>、<込める>をいろいろ調べているが、おもしろい言葉だ。複合動詞の構成動詞として、まさにいろいろある。どこかで書いたが<込む>、<込める>、<籠 (こも) る> 、<こまる>はどこかで通じるところがある。<込む>、<込める>の複合動詞は、実際いくらでもあるといってもいいのだが、<込む>、<込める>の基本的な意味から悲観的、ネガティブな複合動詞グループがある。<こもる>も含めてアイウエオ順に並べてみると

老い込む
落ち込む
こまり込む
沈 (しず) み込む
しめり込む
しょげ込む   
だまり込む
だれ込む
引っ込む
へ込む
へたり込む
負け込む
弱り込む
割り込む <割って、押しのけて入 (はい) る<以外に、<ある水準、基準を下回る>の意がある 
ーーーーー
閉じこもる
引きこも)る 

上の<xx込む>はそこそこあるが、<込む> の多数派ではない。<込む>は自動詞で、基本的には<xxの中lに入 (はい) る、せまい限られた場所にの中lに、場合によっては無理して、入 (はい) る>の意がある。英語で言えば< in、into>

忍び込む
逃げ込む
もぐり込む
乗り込む

ーーーーー

限られた場所にの中に入り込むと、周り、世間から隔離される。開放的でないのだ。これが悲観的、消極的、ネガティブになる理由だろう。反対に開放的なのは<出る、out、開く、open>、積極的、ポジティブなのは<上がる、up>だ。

<出る>は<込む>と並んで複合動詞の重要構成動詞でいろいろ活躍する。

あふれ出る
浮き出る
生 (うま) れ出る
躍 (おどり) り出る
進み出る
抜け出る
走り出る
萌 (も) え出る

ーーーーー
浮き上がる  <ー> 沈み込む
勝ち上がる <ー> 負け込む
立ち上がる    座り込む
のぼり上がる <ー> 落ち込む
立ち上がる    座り込む
舞い上がる    <舞い込む>は別物

ーーーーー

ところで、上の<xx込む>は<xxはてる>で置き換えられるものがある。

老いはてる
こまりはてる
へたりはてる
弱りはてる

 <xxはてる>は<>より程度が進んでいるか。

その他では

疲れ果てる

 

sptt


 

 

Sunday, November 3, 2024

<販売計画>のやまとことば

 

<販売計画>のやまとことばは<売り見込み>。 

<販売計画>はは売上げ、利益重視の一般的な会社では、重要な働きをする。そこそこの規模の会社になると販売部門では<販売計画、販売予想>、生産部門では<生産計画>がある。この<販売計画>、<生産計画>が達成できないと<ゆゆしき>問題となり、販売担当重役、販売部長、生産部長、さらには時に社長の進退にかかわってくることもある重要なものだ。特に景気の悪い時の担当重役、担当部長にしてみれば頭が痛い問題。

さて、 <計画、予想>はやまとことばでは<見込み>が相当し、<販売計画>は<売り見込み>。<売り見込み>は書面や電子資料ではあまり使われないが、<販売見込み>が使われることはある。また口語では<売り見込み>も意識せずに使われる。

<見込み>は<もくろみ>、さらには言葉は悪いが<当て込み>、<決め込み>、<思い込み>に相当し、元来<当てにならない>代物だ。これに振り回されていることになる。<販売計画>の代わりに、やまとことばの<売り見込み>を正式に使ったらどうか。<売り見込み>にはあまり権威や責任が感じられず、聞く、見る方が<当て込み>、<決め込み>、<思い込み>と取れば、頭が痛い問題が軽減されるのでないか。<込む>が重複するが<売り込み見込み>とすれば、頭が痛い問題がさらに軽減されるだろう。

 

sptt

 

Saturday, November 2, 2024

<買い込む>と<売り込む>

 

<買い込む>は<買い入れる>。<込む>の意を強調すると<買い入れて、限られた場所にためておく>といった意味だ。

この意味(入れて、限られた場所にためておく>)では

抱 (かか) え込む
囲い込む
ため (貯め、溜め) 込む
包み込む
閉じ込める
取り込む  <取り入れる>には><ためておく>の意味が薄い。

さらに、少し意味を広げて、<入って、限られた場所にとどまる>を加えると

上がり込む
住み込む
座り込む
泊まり込む

などがある。

一方<売り込む>に<込む>、<込める>の<入れる、in) > の意は全くない。<売り込む>の<込む>は<むりやり(に)xxする>の意の強調。 この<売り込む>に似た<込む>、<込める>では

追い込む
押し込む、押し込める
覚え込む、覚え込ませる
閉じ込める
詰め込む   詰め込み教育
流し込む
ねじり込む
はめ込む
やりこめる
割り込む

などがある。

 

sptt

 

Friday, October 18, 2024

導出についてー2 Inference、引き出し

 

このブログ<やまとこばじてん>は2012年に <導出について>というタイトルのポストで始まっている。読み返してみると、<導出>という聞きなれない語は英語の derivation の訳語で、意味は<導き出し>のようだが、<導き出し>自体聞きなれないやまとことばだ。

というようなことを書いている。 

さて、時間は12年もたっているが、最近<AI>関連の英文記事で inference という言葉に出くわした。

to confer - conference
to differ - difference
to offer
to prefer - preference
to refer - reference
to transfer

という<xx fer>語はなじみがあるが

to infer - inference

は初めての出会いなので調べてみた。簡単な英英辞典では

noun
 
a conclusion reached on the basis of evidence and reasoning.
 
"researchers are entrusted with drawing inferences from the data"
synonyms: deduction, conclusion, reasoning, conjecture, speculation, surmise, thesis, theorizing, hypothesizing, presumption, assumption, supposition, reckoning, extrapolation, reading between the lines, guesswork, guessing, guesstimate, ratiocination

かなりの類語数だ。また簡単な英日辞典では

https://ejje.weblio.jp/content/inference

推論、推理、推論されたもの、推定、結論

やや詳しい解説では

  実用日本語表現辞典

 https://www.weblio.jp/content/inference

「inference」とは、観察情報から結論導き出すことを指す。論理的な推論帰結意味しデータ事実基づいて判断下すプロセスである。科学数学哲学などの分野でよく用いられる概念であり、問題解決意思決定において重要な役割を果たす。 

とある。したがって Inference はかなり<導出>、<導き出し>の意に近い。上の解説では<観察や情報から結論を導き出すことを指す>とある。またもっと普通の<ひきだす、引き出す>でもいい。名詞形の<ひきだし、引き出し>は<箪笥や机の引き出し>を連想させるが、<引き出し>は<AI>用語として悪くない。

<データや事実に基づいて判断を下すプロセスである>は大いに<AI>と関連がある。derivation とはかなり意味が違い、<derivation = 導出>は間違いだろう。<derivation>も <導出>ではなく<引き出し>でもいいがこちらの方は<由来>、<でどころ>の方がいい。

 

さて、この AI 関連の記事にも出てくるが、LLMというのがある。

大規模言語モデル(英: large language modelLLM

言語関連なので興味があるが、解説を読むと専門用語や数式が出てきて、理解が難しく、今のところお手上げ状態だ。 

 

追加

上記以外にも<xx fer>語がある。

https://www.dictionary.com/

defer

Origin of defer1

First recorded in 1325–75; Middle English deferen, differren “to delay”; defer 2 differ

Origin of defer2

First recorded in 1400–50; late Middle English deferren, from Latin dēferre “to carry from or down, report, accuse,” equivalent to dē- “from, away from, out of” + ferre “to carry”; de-, bear 1

suffer

Origin of suffer1

First recorded in 1200–50; Middle English suff(e)ren, from Latin sufferre, from suf- suf- ( def ) + ferre “to bring, carry”; compare Old French sofrir, from Vulgar Latin sufferīre (unrecorded); bear 1( def ), -phore ( def )

これからすると<xx fer>の< fer>は

“to bear, bring, carry” が原意。Latin ferre “to bear, bring, carry”。やまとことばで言えば

持つ、もたらす、さし出す、持ち出す、持ち運ぶ

to offer (オファー) さし出す、ささげる

to confer - ともに持ち出すー>会議をする
to prefer - 先に持ち出す ー>xxょりyyを好む
to refer - reference

<to refer>今は<参考にする>だが、もとは、

Origin of refer1

First recorded in 1325–75; Middle English referren, from Latin referre “to bring back,” from re- re- + ferre “to bear, bring, carry”; bear 1

で<もどす>、<持ち帰る>。<return>の<re->だ。これがどうして<参考にする>の意になったのか?

<to differ> もかなり複雑。

Origin of differ1

First recorded in 1325–75; Middle English differren “to distinguish,” from Middle French differer “to put off, distinguish,” Latin differre “to bear apart, scatter, be different,” from dif- dif- + ferre “to bear, bring, carry”


一方まぎらわしいが

interfere

Origin of interfere1

First recorded in 1520–30; inter- + -fere (from Latin ferīre “to strike”); modeled on Middle French s'entreferir

はもとが Latin ferīre “to strike” で異なる。

 

sptt