以前に<販売計画>のやまとことば> というポストを書いたことがある。最終的には<売り上げ見込み>を該当させた。だが<見込み>は計画というよりは予測、予想だ。
<計画>、<計画する>のやまとことばは何か。漢語系列では<企画>があるが和製漢語っぽい。企画はどちらかというとアイデア段階、新規開発段階での作業で、企画室、企画部が計画をつくることは少ないだろう。
Baideu-baiku
企画
企画是源自日语的动画术语,对应中文“策划”概念,指动画制作前期确定作品性质、公开方式及故事设定的规划环节,涵盖制作费用、人员配置等要素的正式企画书制定过程。
なので、やはり日语=和製漢語だ。<計画>もおそらく和製漢語だろう。中国語では簡体字で<计划 jì huà>。会社、工場ではよく使われる。
やまとことばでは<計画>に対して<もくろみ>、<企 (くわだ) て>、<計画する>対しては<もくろむ>、<企 (くわだ) てる>の動詞形がある。だが<もくろみ>、<くわだて>は会議では使いそうもない。<もくろみ>は囲碁用語由来。<くわだて>は<悪事をくわだてる>と否定的。Baide-baiku では<中文 “策划” >とあるが、日本語では、順序が入れ替わって<划策 (画策 かくさく) >。画策も<よからぬことを画策している>と否定的だ。<策士>も否定的。一方<計画>は中立と言えそう。
共産党指導 (支配) の中国では、もうやや古臭いが国家レベルで計画経済の<五年计划(五カ年計画)> が今も重要のようだが、和製漢語由来だ。
<もくろみ>、<くわだて>、以外にも<たくらみ、たくらむ><はかりごと、はかる>があるが、<もくろみ>を除けば、なぜかいずれもかなり否定的だ。これはある意味では日本人や日本文化の特性を表していると言える。
くわだて、たくらみ、はかりごと
はいずれも<相手をだまして何かの目的を達成すること>を表している。基本的に日本人はこれを嫌う。時代や状況にもより(例えば戦国時代)、生きるために、生き残るために<相手をだまして何かの目的を達成する>必要がある場合はある。必要がなければ<くわだて、たくらみ、はかりごと>は要 (い) らぬ、余計なことだ。
基本的に日本人はこれを嫌うが、見方をかえると、言葉の反面教師で、<もくろみ>、<くわだて>、<たくらみ><はかりごと>という言葉あるということは、これらがそこそこの頻度でなされる、なされるのを見聞きするということだ。
計画は英語では plan で中立。strategy は<戦略>訳され、<くわだて、たくらみ、はかりごと>とは少し違う。战略も和製漢語っぽい。簡易日英辞典では
もくろみ ‐ plan
くわだて ‐ plan
たくらみ ‐ scheme
はかりごと ‐ scheme
と出てくるがニュアンスはかなり違う。to attempt、to plot は<もくろむ>、<くわだてる>に近い。漢語系列では
策略 ‐ strategy
画策 ‐ strategy
と出てくるが、これまたニュアンスはかなり違う。strategy では strategic alliance という言い方があるが、cautiously optimistic に似ている。いずれもことばにだなされて鵜呑みにしない方がいい。
否定的な英語では conspiracy (共謀) というのがある。
sptt
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