Sunday, September 10, 2017

おこがましい


<おこがましい>は聞いたことはあるが使ったことはない。多分意味がわからないので使う自信がなかったためだろう。テレビドラマなどで主に<問われて名乗るもおこがましいが>と使われるか。 実際<おこがましい>が口癖になっている人はいるようだ。

<おこ(コンピュータワープロでは書けそうもない<烏滸>という漢字が出てくる)は馬鹿、間抜けの意だが、日常使わないのですでに古語だろう。以前に ”<ばか>、<まぬけ>、<おろか者>” というポストを書いたが古語としてこの<おこ(烏滸)>を付け加えた方がよさそう。

<おこがましい>は文字上は<おこ(ばか)のよう(だ)>だが、単純な<ばか>ではない。内容はかなり複雑。この<ばか>はきわめて卑下(ひげ)した<ばか>で、実際には<馬鹿>でないのを知っている。本当に自分をバカとおもって<私はバカだった>ということもあるようだが、多くは<私はバカですが、xxxx>と卑下した表現、なおかつ譲歩表現で使う。卑下した表現なら<私はおこですが>でいいのだが<おこがましいですが>は<わたしはバカのようですが>となるので実際は<私はバカです>とは言っていないことになる。つまりは卑下した表現ではないのだ。卑下というよりはむしろ自慢が見え隠れする。自慢が進む(高じる)と驕慢、傲慢となる。やまとことばで言えば

つけあがる
思いあがる
うぬぼれる

だ。<おこがましい>は<つけあがって(思いあがって、うぬぼれて)はいません>とも言っているようだ。


sptt

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