Friday, September 15, 2017

break-through のやまとことば、<破り>


break-through の中国語は<突破>。中国語は融通(ゆうづう)のきくことばで<突破>で動詞にも名詞にもなる。日本語は<突破口(とっぱこう)を開く>という動詞表現があるが名詞形がない。<突破>だけでは break-through の意にならない。

さて break-through のやまとことばは何か?<突破>はやまとことば読みにすると動詞は<突き破る>、名詞は<突き破り>で少しは break-through に近づくがまだかなりダメだ。break は英語もそのまま名詞になりやまとことばでは<破ること>、<破れること>、<破り>、<破れ>だろう。through は副詞、前置詞で<xx を通って>、<xx を抜けて>に相当。ドイツでは durch という語で、この発音は私の耳にはいかにも<xx を通って>の感じがある。 break-through のやまとことばとしては<突き破り>よりは<破り抜け>の方が少しよさそう。だが break-through の訳語としてはまだまだ。

<型破り>という言葉がある。横並び志向のひと昔前とちがって今は break-through のようにいい意味で使われるようになっているのではないか?その方がいい。だが<型破り>はこれまでのところ<型破りの人間>のように使われ break-through ではない。意味を少しずらして(イントネーションも変える) break-through の訳語としたらどうか?

<殻(から)破り>あまり力を出さず、苦労しなくてもや破れるようだ。

<壁(かべ)破り>は何とかなりそう。

<囲(かこ)い破り>は out of the box を連想させるが、強い力で破る感じがなく、破るのではなく跳(と)び越えることも連想されてしまう。

漢語が混ざるが<一番しぼり>の亜流で

<一番破り>、入れ替えて<破り一番>はどうか?


<やぶる>は発音 ya-bu-ru のから耳で聞いて<破る>感じがあるので(<bu-ru>は<ぶるぶる)>で震える感じがある)<やぶる>を活かしたい。実際<やぶり>の一語で break-through の意にかなり近い。

<破り>の一手を考える。(漢語が混ざるが<破りの一手>で break-through 。)
ここは常識をはずれた<破り>が必要。

<break-through をする>で動詞になるが、これは簡単に<破る>でいい。

この難局をどう破ったものか?

<破る>は<打ち破る>あるいは<破る>だけで(相手、敵を)<負かす>、<勝つ>の意がある。<負かす>、<勝つ>はやや抽象的だが、<やぶる>は音が聞こえてくるほど具体的だ。


sptt

No comments:

Post a Comment