<かわいい>は<可愛>の中国語発音がなまったものと長らく思っていたが、<いじらしい>、<にくらしい>、<いやらしい>、<いやががらせ>などを調べているうちに、たまたま手もとの三省堂辞書で<かわいい>を引いてみたら、<可愛>はわたしのカン違い、先入観で、<かわいい>はれっきとした大和言葉なのだ。もともとは<かははゆし>でこれが(<かはゆし>)<かわゆい>、<かわいい>に変わっていった、とある。<かははゆし>の項目はこの現代語の三省堂辞書にはないので、Wiki-Japanにあったてみた。
Wiki-Japan<かわいい> の一部
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語源とその変遷
「かほはゆし(顔映ゆし)」が短縮された形で「かはゆし」の語が成立し、口語では「かわゆい」となり、「かわゆい」がさらに「かわいい」に変化した。
「かほはゆし」「かはゆし」は元来、「相手がまばゆいほどに(地位などで)優れていて、顔向けしにくい」という感覚で「気恥ずかしい」の意であり、それが転じて、「かはゆし」の「正視しにくいが放置しておけない」の感覚から、先述の「いたわしい」「気の毒だ」の意に転じ、不憫な相手を気遣っていたわる感覚から、さらに「かはゆし」(「かわゆい」「かわいい」)は、現代日本語で一般的な「愛らしい」の意に転じた。
「かわいい」の漢字と送り仮名による表記の「可愛い」は、当て字との説もあるが、中国から伝来した文学等の文書に見られる、「愛らしい」の意の語「可愛(可爱)」に由来するとも思われる[要出典]。この語は現代中国語で「カアイ」という音形を持つため、かわいいの語幹と音も近似する。現代中国語でも「愛らしい」の意では一般に使用される。
形容詞に「〜そう」をつけることで、推定を表す単語にすることが可能だが、「かわいい」の場合、「かわいそう」となり「哀れみ」などの意味にもとれることになり、話者の意図に合わない。そこで、最近では、「かわいい」の語源である「かわゆい」に「〜そう」をつけた形である「かわゆそう」という表現が適切だという見解もみられる。
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(注:現代中国語で「カアイ」という音形、は<クアイ、ke-ai、だが<e>は<エ>ではなく、いわゆる曖昧母音の<e>
<形容詞に「〜そう」をつけることで、推定を表す単語にすることが可能だが、「かわいい」の場合、「かわいそう」となり「哀れみ」などの意味にもとれることになり、話者の意図に合わない。>のところは、その前にある<先述の「いたわしい」「気の毒だ」の意に転じ、不憫な相手を気遣っていたわる感覚から>という解説からすれば意図に合わないことはない。)
前半の<かほはゆし>が<かわいい>に変わっていく過程の説明は想像を絶するものがある。いいくら想像をたくましくしても<かほはゆし>は<かわいい>にならない。木の枝分かれは、よく見ると、これに似たところがある。何らかの原因、複雑に絡み合ったもろもろの原因がなせるわざだろう。生物(動物、植物)の進化も想像を絶するものがある。この想像を絶する変化、派生は限りなくおもしろい。
これである程度了解したが、後半の解説は私の疑問と同じようなところがある。<かわいい>はほぼ完璧(かんぺき)な派生語をつくる。
かわいがる
かわいそう
かわいらしい
ところが以上は<がる>、<そう>、<らしい>の一般的な解説では説明がつかないのだ。
<がる>(<がる>シリーズのポスト参照)
第一義は
いかにも<いやだ>という状況にあるという印象を与えるような言動をする。
第二義は
いかにも<いやで>あるかのようにふるまう。
<かわいがる>はこのような定義では説明がつかない。
<そう>
これはまだ調べていないが<そう(だ)>は<よう(だ)>に似たところもあるが(<行きそうだ>)、<行くそうだ>は伝聞の助動詞。
<かわいそう>はこれだと説明がつかない。
これはWikiの解説で説明がつく。
<らしい>
推定: <来るのはどうやら花子らしい>、<行くらしい>
xx にふさわしい、につかわしい 男らしい決断、女らしいしぐさ
詳しくは ”大和言葉<xxx らしい>と漢語<xxx (の)よう(様)だ>の対決” 参照。
<かわいらしい>はこれでは説明がつかない。
いま調べている<いじらしい>も同じようなところがあり<いじ>と<いじらしい>が結びつかないのだ。もっとも<いじ>が何だかよくわからない。
<いじらしい>は上のWiki解説のなかにある<先述の「いたわしい」「気の毒だ」の意に転じ、不憫な相手を気遣っていたわる感覚>に通じるものがあるが<いじ>との関連がよくわからない。
似たようなよくわからないのに
うるさい
うるわしい
うれい
うれしい
がある。別途チェック、検討予定。
sptt
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