<もともと>は英語にすると originally だろう。以前に数学の集合の<元>のやまとことば候補として<もと>をとりあげたが、<もと>はオリジンの意はあるが多義語、というか派生語が多くやまとことばの特徴がある。<もと>をコンピュータワープロで出すと
もと:元、本、基、素、下、許
と出てくる。<もと>を使った慣用語、慣用句を並べてみる。
xxがもとで 風邪(かぜ)がもとでもとから
もとじめ
もとづく (基づく)
もとで(元手)
もとにもどる
xxのもとで
もとのxx
もとのもくあみ
もとは
もとはといえば
もともこもない
もともと
もとより
もとをたどると
(追加予定)
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味の素(もと)
おおもと
おやもと
織(おり)もと 古語に近い
だめもと <- ダメでもともと
たもと (<-手もと)
ねもと
ひのもといち(日の本一)
火のもと用心火の用心
みもと
みなもと (源)
わざわいのもと
身体部分関連では
足もと 足もとにも及ばない、お足もとにご注意
襟もと 襟もとがさむい。なぜか<首もと>はほとんど聞かない
口もと 口もとに笑(え)みを浮かべる
腰もと
手もと 手もとに置く、手もとの辞書
喉もと 喉もと過ぎれば
(お)膝(ひざ)もと
耳もと 耳もとでささやく
胸(むな)もと
目もと 目もとパッチリ、目もとすずしい
意味がわからないのは調べて見てください。以外な発見がある。 意味は大体<xxのまわりのところ>(*)で見事に統一がとれている。これからすると<身もと>は<身のまわり(のところ)>になるがそうなっていない。
(*)<xx>のまわり不特定な広がりが感じられる。
<頭(あたま、かしら)もと>がないが、英語では Watch your head! という表現がある。この英語の中国語版は<小心碰头(頭)!>。逆に中国人は Be careful, hit your head! と言いそうだ。日本語で<お頭(かしら)もとに注意!>というのはどうか?
Be careful は差し迫った時の注意(をながす)には不適だ。差し迫った時のの注意は英語では Watch out ! という。この out は何か?<もと>(xxのまわりのところ)に似ていなくもない。
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<漢語+>になるが
元栓(もとせん)発売元(販売元) - 売りもと
製造元 -
<もと>の反義語というか対称語は<さき(先)>だ。<先>をコンピュータワープロで出すと<もと>
に関連しては<先>しか出てこない。
xx (もと) ---> xx (さき)
(販売元) - 販売先
(売りもと) - 売り先
卸(おろし)もと - 卸先
(取り引きもと) - 取引先
(送りもと) - 送り先
(届(とど)けもと) - 届け先
(尋(たず)ねもと) - 尋(たず)ね先
(問い合わせもと) - 問い合わせ先
以上は<卸(おろし)もと>を除けば<もと>の方はほとんど使わない。目、意識が<さき>の方に向いているからだろう。
根元(ねもと) <-> 枝先(えださき)
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<求む>は<もと>と関連はないか?少し考えて見たがあまり根拠のないこじつけしか見つからない。
こじつけ論法語源-1
<もとむ>(現代語は<もとめる>)は少し多義語で、
1)得ようとする
2)要求する - 相手に<xxをくれるように、xxをしてくれるように>頼(たの)む
3)もとをたどる - この意味があればいいのだが、上の1)得ようとするもの、2)の<xxを>の<xx>があるところ(もと)をたどる、さがすこと言える。
こじつけ論法語源-2
参考になるには身体関連の<もと>で、 これはかなり古い(やまとことばが出てきた頃の)意味を保っているだろう。すなわち、上で ” 意味は大体<xxのまわりのところ>で見事に統一がとれている” と書いた。これからすると
もとむ - xxのまわり(のところ)でxxするとなる。<xxする>が何かが問題だ。何かをさがすにはありそうな<ところのまわり>(もと)見たり、調べたりする。このような行為を<もとむ>と言った。
一方<もどる、もどす>はあきらかに<もと>由来だがなぜか濁音になっている。
sptt
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