Sunday, November 15, 2020

もともと、目もと、口もと

 

<もともと>は英語にすると originally だろう。以前に数学の集合の<元>のやまとことば候補として<もと>をとりあげたが、<もと>はオリジンの意はあるが多義語、というか派生語が多くやまとことばの特徴がある。<もと>をコンピュータワープロで出すと

もと:元、本、基、素、下、許

と出てくる。<もと>を使った慣用語、慣用句を並べてみる。

xxがもとで   風邪(かぜ)がもとで
もとから
もとじめ
もとづく  (基づく)
もとで(元手)
もとにもどる
xxのもとで
もとのxx
もとのもくあみ
もとは
もとはといえば
もともこもない
もともと
もとより
もとをたどると

(追加予定)
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味の素(もと)
おおもと
おやもと
織(おり)もと  古語に近い
だめもと <- ダメでもともと
たもと (<-手もと)
ねもと
ひのもといち(日の本一)
火のもと用心火の用心
みもと
みなもと (源)
わざわいのもと

身体部分関連では

足もと  足もとにも及ばない、お足もとにご注意
襟もと  襟もとがさむい。なぜか<首もと>はほとんど聞かない
口もと  口もとに笑(え)みを浮かべる
腰もと
手もと  手もとに置く、手もとの辞書
喉もと  喉もと過ぎれば
(お)膝(ひざ)もと
耳もと  耳もとでささやく
胸(むな)もと
目もと  目もとパッチリ、目もとすずしい


意味がわからないのは調べて見てください。以外な発見がある。 意味は大体<xxのまわりのところ>(*)で見事に統一がとれている。これからすると<身もと>は<身のまわり(のところ)>になるがそうなっていない。

(*)<xx>のまわり不特定な広がりが感じられる。

<頭(あたま、かしら)もと>がないが、英語では Watch your head! という表現がある。この英語の中国語版は<小心碰头(頭)!>。逆に中国人は Be careful, hit your head! と言いそうだ。日本語で<お頭(かしら)もとに注意!>というのはどうか? 

Be careful は差し迫った時の注意(をながす)には不適だ。差し迫った時のの注意は英語では Watch out ! という。この out は何か?<もと>(xxのまわりのところ)に似ていなくもない。

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<漢語+>になるが

元栓(もとせん)
発売元(販売元) - 売りもと
製造元 -

<もと>の反義語というか対称語は<さき(先)>だ。<先>をコンピュータワープロで出すと<もと>

に関連しては<先>しか出てこない。

xx (もと) ---> xx (さき)

(販売元) - 販売先
(売りもと) - 売り先
卸(おろし)もと - 卸先

(取り引きもと) - 取引先
(送りもと) - 送り先
(届(とど)けもと) - 届け先
(尋(たず)ねもと) - 尋(たず)ね先
(問い合わせもと) - 問い合わせ先

以上は<卸(おろし)もと>を除けば<もと>の方はほとんど使わない。目、意識が<さき>の方に向いているからだろう。

根元(ねもと) <-> 枝先(えださき)

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<求む>は<もと>と関連はないか?少し考えて見たがあまり根拠のないこじつけしか見つからない。

 こじつけ論法語源-1

<もとむ>(現代語は<もとめる>)は少し多義語で、

 1)得ようとする

2)要求する - 相手に<xxをくれるように、xxをしてくれるように>頼(たの)む

3)もとをたどる - この意味があればいいのだが、上の1)得ようとするもの、2)の<xxを>の<xx>があるところ(もと)をたどる、さがすこと言える。

こじつけ論法語源-2

参考になるには身体関連の<もと>で、 これはかなり古い(やまとことばが出てきた頃の)意味を保っているだろう。すなわち、上で ” 意味は大体<xxのまわりのところ>で見事に統一がとれている” と書いた。これからすると

もとむ -  xxのまわり(のところ)でxxするとなる。<xxする>が何かが問題だ。何かをさがすにはありそうな<ところのまわり>(もと)見たり、調べたりする。このような行為を<もとむ>と言った。


一方<もどる、もどす>はあきらかに<もと>由来だがなぜか濁音になっている。

 

sptt


 

 


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