Thursday, April 29, 2021

<しかし>の語源

 

<しかし>は逆説の接続詞の代表。手もとの辞書(三省堂新明解)で調べてみたら、<しかしながら>の解説が

<しかし>の強調 

となっている。語源からすると本末転倒だろう。

<しかし>の<しか>は、<然(しか)り>の<しか>で

しからば (しかあらば) 順接
しかして (そうして)  順接
しかも  順接、追加

と活躍する。 <しかし>は<しかしながら>の短縮形だろう。

しか+しながら

<しながら>は

せまいながらも楽しい我が家 (貧しいながらも楽しい我が家、でもいいだろう)

これは <も>がない

せまいながら楽しい我が家

でもいい。

<しながら>の<し>は<する>の連用形の<し>。<xx ながら>同時進行の<食べながら歩く>という言い方もあるが

どぎまぎしながら(も)なんとか答えた

四苦八苦しながら(も)完成させた(生活した)

で逆接、さらには譲歩の意味がある副助詞。したがって

しか+しながら (しかしながら)

しか<する>だが(にもかかわらず)

すうするが、そうするのではあるが ‐> そうではあるが、そうであるにもかかわらず

のような意味になる。


 sptt


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