<しかる>は<叱る>と書くが、語源が見つからない。叱咤激励の<叱咤 (しった) >、叱責 (しっせき) の<叱>が関連ありそう。
現代北京語では<叱责>はほとんど聞かない、使われない書面語だろう。
<叱责>の<叱>は chì と発音するが、 同じ chì の発音で<斥>の字があり、こちらの方は<斥责>という言葉があり。これはそこそこ使われているようだ。<斥责>の baike-baidu の解説は
で最後に<叱责> が出てくる>。 baike-baidu の<叱责>の解説は
叱责 chì zé 偏重于大声喝叱,强调声音大。例如“你对他要有点耐心,不要总是大声叱责。”“即使他做错了,也不应该那样高声叱责,那太伤人了。”
<斥责>は簡容ネット中英辞典では
to scold
一方、古い発音を残しているといわれる広東語では<叱责>の <叱>、 <斥责>の<斥>はいづれも綴りでは chik, cik となるが、実際の発音は <six シックス>の<最後の<ス>がない、促音の<シック>が近い。これから
シック ー> シックある ー> シッかある ー> しかる
の線が出てくる。 だが、これはかなり無理がある。純やまとことばからでは
<しかあれ>と<しかる>ことができないわけではない。
妈mā、麻má、马mǎ、骂mà
の<骂>だ。広東語では<骂>は使われず
鬧 naau (ナウ)
が使われるようだが、<しかる>よりは北京語の<骂>に近い。 大体大声を出すのだ。
大声を出して怒 (おこ、いか) る。
大声を出して怒 (おこ、いか) る。
英語では to scold 以外に
to blame - 責める
to complain - 文句を言う
がある。
<しかる>、<しかられる>は子供のころはよく聞き、かなり早く覚え、使い出す日本語だろう。大人になると<しかる>、<しかられる>は大人げないためか、使用頻度は減るようだ。
類語に<なじる>があるが、漢字では<詰る>と書く。ほとんど使わないが、<難詰する>、<<詰問する>という語がある。<なじる>の方は、<しつこく過失、間違いの責任を厳しく問いただす>感じで、やや陰鬱 (いんうつ) で<ねちねち>した感じだ。大抵は継続的。一方<しかる>は、ごちらかというと<からっと>していて<問いただす>感じは薄い。大抵は短期的だ。<なじられる>よりは<しかられた>方がよさそう。<なじる>の語源をチェックしたが、こちらもよくわからない。
<なでる、なぜる、撫でる>というやまとことばがあるが、 <なじる>とは意味がかなり違う。<なずむ、泥む>というやまとことばもあるが、<暮れなずむ>というめったに聞かない言い方があるが
日が暮れそうで、なかなか暮れないでいる。
「物事がなかなかうまく進まなくなること」
という意味のようだ。<なじる>と関連がないことはない。
漢語の難詰は<なんきつ>と読む。また非難 (ひなん) という言葉もあり
難 (なん) ずる -> 難(なん) じる ー>なじる
の単純変化ではないか?
sptt
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