Saturday, September 12, 2020

とうなす(唐茄子) / カボチャ

 前々回のポスト "<ののしり言葉>、あくたいをつく、<このくそったれ>" で


昔は<とうなす(唐茄子)>が<けなし言葉>だったように思う。子供のころ<ののしり、けなし言葉>の<このとうなす>というのを聞いた記憶がある。<なす>か当時まだ知らなかったが聞いたことのある<トウガン>のことかと思っていた。今回調べてみると<とうなす(唐茄子)>はカボチャのこと。そういえばこれまた子供のころ<とうなすカボチャ>というのも聞いた記憶がある。これを調べているうちに<唐茄子屋政談>という落語あるのがわかった。長いがおもしろい落語みたいな話だ。この話は主人公が重い唐茄子をかついで売りに出る話なので、唐茄子ではなくトウガン>でもいいがナスはだめだ。

<ののしり、けなし言葉>の<このとうなす>は<このカボチャ(野郎)>でもよさそう。 

と書いたが(一部変更、追加)、香港では統一がとれていて、簡単。


とうなす(唐茄子)/ カボチャ - 南瓜
トウガン - 冬瓜
スイカ (水瓜か) - 西瓜
キュウリ(黄瓜(うり)か、蔓性なので木瓜ではないだろ) - 青瓜 - 北京語では黄瓜
にが瓜 - 苦瓜
メロン - 蜜瓜

カボチャは<カンボジア>が語源のようだ。少しややこしいのは

なす -  茄子(kei chi)と発音
トマト - 番茄(fan kei と発音) - 北京語では西红柿
<番>は<外来のもの>を指す。

英語のketchup(ケチャップ)は広東語の茄汁(kei chap と発音)由来だろう。

ザクロ - 石榴(sek lau と発音)
グワーバ(Guava)- 番石榴(fan sek lau と発音)

果物は広東語では生果、北京語では水果。

唐茄子の<唐>は中国由来の意で、

唐辛子(とうがらし) - 広東語では辣椒(lat chiu)

 <ののしり言葉>というほどの言葉ではないが<とうへんぼく(唐変木)>、<朴念仁>とうのがある。

 

sptt

 


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