Friday, March 5, 2021

<ほど>の語源

 

<身の程知らず>という言い方がある。これは<身の丈(たけ)知らず>とも言え、むしろ<身の丈=身長>の方が実物をが目に浮かぶのでこちらの方がよさそう。<たけ>はやまとことばに間違いないが<ほど>はやまとことばだろうか。<程>の字で<ほど>と読ませるが、<程(chéng)>の中国語発音(一音節)は<ほど(hodo)>からは程(ほど)遠い。<ほど>の語源は何だろう?<ほど>の意味の解説ではよく<程度>がでてくる。いくつかの解説を読むと

ほど = 程度

と言っていい。だが<程>は工程、旅程、日程などと使い<ほど>の意味はない。念のため中国語ネット辞書で調べてみると

https://pedia.cloud.edu.tw/Entry/Detail?title=程


程 (chéng)

解釋:

(1)
道路的一段。如:「里程」、「路程」、「送你一程」。
(2)
事情進行的經過或順序。如:「過程」、「歷程」、「議程」、「日程」、「課程」、「程序」。
(3)
衡量、估計。如:「計日程功」。
(4)
階段、地步。如:「程度」。
(5)
法式、規範。如:「章程」、「規程」、「程式」。


 で大体日本語(漢語)と同じで、しかも二字成語の例を使った説明になっている。このなかでは

(4)
階段、地步。如:「程度」。 (英語の step 相当)
 

が参考になるが、すぐには

程 = ほど

 にならない。

 ここで程度の<度>に注目してみよう。<度>の中国語発音はdù で<度(ど)>に近い。これまた念のため中国語ネット辞書で調べてみると

 
https://pedia.cloud.edu.tw/Entry/Detail/?title=度




解釋:

1.
(1)
表示物質的相關性質達到的狀況。如:「長度」、「硬度」、「密度」、「酸度」。
(2)
法制、規範。如:「法度」、「制度」。
(3)
指人的。如:「器度」、「風度」、「度量狹小」。
(4)
標準。如:「限度」、「尺度」。
(5)
過、經歷。如:「度過」、「度日如年」、「虛度光陰」。
(6)
測量長短的標準。如:「度量衡」。
(7)
角度:A>數學上指角的大小。B>觀察事物的方向或觀點。如:「換個角度來看,他的作法並沒有錯。」
(8)
量詞:A>計算依一定標準劃分的單位。如:「耗電三百度」、「今天氣溫高達攝氏三十六度。」B>計算次數的單位。如:「再度光臨」。
2.
思量、計議、考慮。如:「忖度」、「審度」。
 


で、これも二字成語の例をつかった説明が主になっているが、度の方が<ほど>に近い。特に

(1)
表示物質的相關性質達到的狀況。如:「長度」、「硬度」、「密度」、「酸度」。
 
は少し長い説明があり、しかも「長度」は<丈(たけ)>ともいえ、参考になる。

(4)
標準。如:「限度」、「尺度」。
 
参考になる。
 
<ほど>、<たけ>、それと<たけ>の濁った<だけ>は詳しい意味、文法事項を中心に別のポストで取り上げているが、<ほど>の語源に関してはこの<度>がかかわっているのではないか?
 
 
(2)
法制、規範。如:「法度」、「制度」。
 
「法度」の発音は<ほど>に近い。
 
だがこれは偶然ででおそらく
 
接頭語<ほ> + <度(ど)>
 
が<ほど>の語源ではないか?
 

sptt

 


 

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