決断と実行は重要だが、<じっくり考える>ことも、 少なくとも机上、椅子の上では重要だ。この<じっくり>とは何か?
ネットで語源をチェックしてみたが、ヒットしない。似たような言葉に
ゆっくり、とっくり
がある。
<ゆっくり>は<弛 (ゆる) む>、古語は<ゆる>。
<とっくり>は料理で<とっくり煮る>という言い方があるが、<とっくり考える>という言い方もある。正式には<篤 (とく) と>で、<とっくり>は口語表現。
<篤 >は漢語で、baike-baidu に
という解説がある。現代発音は dǔ だが、広東語では tuk。促音だが<つ>の部分がある。ほぼ間違いなく、漢語由来だ。
さて<じっくり>だが、漢語の<実 (じつ) >由来だろう。<篤実>の<実>だ。
baike-baidu に
(读音:shí)(中略)“实”字本义是富裕,家里有许多财物,由此引申为名词,指财富;作动词用,指充满。一说,“实”的本义是充满、没有空隙,由满引申为财富,又引申指财富。后引申为种子、果实,再引申作动词用,指结出果实。“实”又引申为事实。还指实在、真实,用作形容词。虚化作副词时,表示确实、的确之义。
という解説がある。
問題は発音で、現代発音は shí で<じつ>からは遠い。広東語の発音は sat (<サット>に近い)。こちらの方はが<じつ>に近い。少なくとも<つ>の部分がある。
意味はズレるが
じっとり
というのがあり、こちらの方も<充满>の意がある。<じっくり>、<じっとり >は<実>由来の同じ仲間だろう。
ところで、上の中国語解説の中に<引申>というのがある、中国語辞典ではよく目にする。これは日本語の<敷衍>相当。本家の中国では<敷衍>は別の意味に変わってしまっている(<引申>、<敷衍>している)。
sptt
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