<静まりかえる>と<湧 (わ) きかえる>を比較してみる。
静まりかえる ー すっかり、まったく 静まっている。
湧 (わ) きかえる ー この通りは多くの人で、すごく、ひどく 湧いている
ー 湯が、すごく、必要以上に、沸 (わ) いている
<湧く>、<沸く>と書き、読み分けているが<<わく>とひらがなで書き、あるいは耳で<わく>と聞けばこの<書き、読み>分けはなくなる。
内容的には<静まる>と<湧く>で反対の内容だ。<かえる>は動詞だが、複合動詞<静まり+かえる> 、<わき+かえる>の後半の動詞。前半の<静まる>、<わく>を主動詞とすれば。<かえる>はいわば副動詞、補助動詞。この<かえる>は" 強調 " の副詞のような働きで、上記にような意味になる。だが、" 強調 "というのは時にあいまいで、言葉の説明にはできるだけ使わない方がいい。 " 強調 " というこで済ましてしまい、意味の掘り下げに進まないのだ。" 強調 の副詞 " はけっこうある。
すっかり、静まっている
まったく、静まっている
すごく、湧いている
ひどく 湧いている
その他、たいへん、確かに、まさに。
一方、" 強調 " の副詞のような働きをする複合動詞用の<副動詞、補助動詞>もけっこうある。例えば
xxきる(切る)
xx込む
xxはてる
xxあがる
静まりきる
静まり込む
静まりはてる
静まり上がる
<静まり上がる >が少し変だが、その他はOKだろう。<静まり上がる >がおかしいのは<静む>、<沈む>に<上がる>はつきずらい。<湧く>の方は
湧ききる
湧き込む
湧きはてる
沸き上がる
で, 今度は<湧ききる>、<沸き上がる>はいいがその他は変だ。<込む>は基本的に<中に入 (はい) る >、<果てる>は基本的に<終わる>なので<どんどん湧いて出てくる>にそぐわない。<湧ききる>の<きる>は後で出て来る<込む>に似て、多義の複合動詞用の<副動詞、補助動詞>で、<切る>とすると<終わる、終える>というような意味もあるが、ここは<すっかり、まったく、すごく、ひどく>などの " 強調 "としておく。別途くわしく検討予定。
<しっかり>、<すっかり>の意の " 強調 " の副詞のような働きをする複合動詞用の<副動詞、補助動詞>の<込む>がつく言葉はやたら多い。意味が成り立てばいくらでもあるといっていい。
煮込む
老い込む
黙り込む
寝込む
眠り込む
ふさぎ込む
sptt
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