Sunday, November 24, 2024

<あくまで>と<飽きるまで>

 

<あくまで>, <あくまでも>の<あく>は<飽きる>の古語<飽く> の残骸。

<あくなき>も<飽くなき>で終止形は<飽くなし>。<あくことなき、なし>も残骸のようだが生きている。<悪 (あく) >ではない。ネット辞典でチェックしてみると、<あくまで>は<飽きるまで>由来だ。だが意味の変遷はかなり長いようだ。

 "

あく‐まで【飽く×迄】

読み方:あくまで

[副]動詞「あ(飽)く」の連体形副助詞「まで」から》

物事最後までやりとおすさま。徹底的に。「—(も)自説を貫く」

どこまでも。全く。「—(も)青い海

 "

という簡単な解説と例文があるが、

 発言の前に、これはあくまで私の個人的な見方と意見であることを申し上げておきます。

 といった、言い方はよく聞く。この<あくまで>は、上のネット辞典の解説にない。いわば<責任逃れ>を意味する。この<あくまで>の意味は、元来<飽きるまで、徹底的に詳しくやれば、やったなら、落ち度もあろう>、さらには否定が入って<飽きるまで、徹底的に詳しくやってはいない、だから落ち度もあろう>が暗示、内包されている (implicit) 、持って回った言い方の前口上と言える。


sptt

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