Friday, April 11, 2025

気兼ねする

 

<気兼ね>はネット簡易辞典では

[名](スル)他人思わくなどに気をつかうこと。遠慮。「隣り近所に—する」

 出典:デジタル大辞泉(小学館)

と出てくる。<他人の思わくなどに気をつかう>

<他人の思わくなどに気をつかう>は<思いやり>に通じるところがあるが、純粋の<思いやり>とはズレがある。<気兼ね>は<他人の思わく>あるいは、もっと単純に<他人の思い>が多分に関与している。

さて<気兼ね>、<気兼ねする> の<兼ねる>だが、これはどういう意味か?

<兼ねる>は普通

社長と会長を兼ねる。社長兼会長
主婦とOLを兼ねる。主婦兼OL
出張と接待ゴルフと観光旅行を兼ねる。

のように使う。これでは<気兼ね>、<気兼ねする>の<兼ねる>の説明にならない。上の例では

あることをするが、同時にまた別のこともする。

の意だ。これでは<気兼ね>、<気兼ねする>の<兼ねる>の説明にならない。

かなりの飛躍、または<こじつけ>になるが

あることを考えるが、同時にまた別のことも考える。

ー> 

自分に関係のあることを考えるが、同時にまた別人 (他人) ことも考える。

これは日常よくあることで、

人間特有の社会性、もっと卑近には<世間体、せけんてい>や<他人の目> を気にする。

これが<気兼ね>、<気兼ねする>。

さらには、決断をへて、<世間体>や<他人の目> を気にして

自分が本来やりたいことを差し控える、止める 

ことになる。これは、さらに

言い兼ねる、し兼ねる (できない)

の<兼ねる>に通じる。

またさらに、否定形の<兼ねない>は

言い出し兼ねない、し兼ねない

 <できないことはない>で<するかもしれない>になる。

 

sptt

 

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