Saturday, May 9, 2020

いやがらせ


以前に ”<いじめ>と<いやがらせ>について” というのを書いたが、<いじめ>が主、<いやがらせ>が副となっていた。今回は<いやがらせ>を主として考えてみる。<いやがらせ>は

相手がいやがることをする(こと)
相手がいやがることををわざと(わざわざ)する(こと)

といった意味だ。動詞形の<いやがらす>は可能だが、<いやがらせ>がよく聞く言葉に対して、<いやがらす>、否定の<いやがらさない>は聞いたことはない。 いいことではないので

いやがらすのはよせ。

となるが、こうは言わず

 いやがらせはよせ。いやがらせをするのはよせ。

となる。大体<いやがらせ>はする相手がいるので

太郎にいやがらせはよせ。
花子にいやがらせをするのはよせ。

となる。

<いやがる>の<がる>については別のところで書いたような気がするが、

痛(いた)がる、おもしろがる (形容詞+がる)

xxのようなふりをする

泣きたがる、笑いたがる

これは<たがる>で、<xx (動詞)たい><ふりをする>が元の意味だろうが、これからはズレて、xxする傾向、性質、くせがある、といった意味だ。ややこしいが<おもしろがりたがる>も可能だ

いずれも本当、まこと、真実、真意ではなく<ふり><よそおい>で、”本当、まこと、真実、真意” はかくされているが、大体 ”悪意”、<けしからぬ>意図がある。

<いやがらせ>は上記のように使わない<いやがらす>由来のようだが、

AはBを<いやがらす>

はダメだ。だから使われないのだろう。

AはBxxをいやがらす(AはBxxをいやにさせる

AはBxxをいやがらす (<を>が重ねてでてくるので聞きにくい)

ならいい。もっともこれもあまり使われない。 だが

AはB<いやがらせ>をする

には通じる。ややこしいが

AはBを<いやがらさす>

AはBを<xxをいやがらさす、いやがらささす> (AはBxxをいやにさせさせるはおかしい)

もOKだろう。

<いやがらせ>は子供の間では<いじめ>に通じるものがあるが、おとな、さらに進んで国家の間では復讐(ふくしゅう)、報復(ほうふく)、revenge、retaliation から来る不買運動(ボイコット)がある。相手が<こまる>ことをわざと、わざわざするのだ。これまた<いじめ>に通じるものがある。これは大体復讐(ふくしゅう)が復讐を呼ぶ。<いじめ>と同じくやめておいた方がいい。

<こまらす>は<こまる>の他動詞。対象(相手)があり<こまらす>と相手は<こまる>のだ。<こまらす>はよく使う。名詞(体言)形の<こまらせ>がほとんど使われないのはやや複雑だが<いやがらせ>がすでにあるからだろう。


sptt

Wednesday, March 25, 2020

一度、二度、三度、、ひとたび、ふたたび、みたび


1,2,3 のやまとことばは

ひとつ、ふたつ、 みっつ

ひとでは

ひとり、ふたり、三人(さんにん)、(みたり、は聞かない)、よったり

場所では

ひとところ、<ふたところ、みところ>は聞かない。


一度、二度、三度、 ひとたび、ふたたび、みたび

<たび>は度、同じ(ような)ことがくりかえされる、つまりはサイクルをあらわす。これは時系列だ。頻度は聞くが、度数はあまり聞かない。

見るたびに
来るたびに
日曜のたびに
失敗するたびに
成功するたびに

以上もサイクル性があるが、後に続く表現内容に制約がある。英だと Everytime xxxx。


一回、二回、三回、 ひとたび、ふたたび、みたび
一次、二次、三次、 
一順、二順、三順

回、次、順はサイクルもあるが、順序もある。だが順序だとあとでで見るように汎用性の高い<め(目>がある。

一回め、二回め、三回め

ひとたびめ、ふたたびめ、はほとんど聞かない。みたびめ、よたびめは聞く。

一方やまとことばの

ひとまわり、ふたまわり、みまわり

はサイクルだ。そして

ひとまわりめ、ふたまわりめ、みまわりめ、はOKだ。

<ひとたび>は<ひとたびxxすると>という言い方がある。
<ふたたび>は<また、またぞろ>、再度(さいど)

さらには

たびたび、いくたび(いくたびも、いくたびか)、xxのたび、xxするたび

という言い方がある。



<ごと>は似ているようだが<たび>の代わりにならない。サイクル性がないようだ。

日ごとに
月ごとに
年ごとに

以上の例ではサイクル性ではなくステップ性(段階性)があるようだ。<ごと>はコンピュタワープロでは<毎>がでてくるが

毎日、毎月、毎年と<日ごとに、月ごとに、年ごとに>は違う。

毎日 - every day
毎月 - every month
毎年 - every year

場合によるが

日ごとに - each day
月ごとに- each month
年ごとに- each year

で間に合うか。

日ごとに日が長くなる。 Day time becomes longer and longer each day.
月ごとに収入が増えていく。 (My) income increases every month (each month).
 年ごとにに老いていくのがわかる。 I recognize that I am getting older and older (aging) each year.

だが

日曜ごとに
見るごとに
失敗するごとに
成功するごとに

は可能で、これらもサイクル性があるが、後に続く表現内容に制約があり、<たび>とは違うようだ。

日曜ごとに洗濯する、電話する。 (単純、中立表現)
日曜のたびに洗濯する、電話する。 (習慣化か?)

花子は見るごとに綺麗(きれい)になる。 (なにか変だ)
花子は見るたびに綺麗(きれい)になる。

 失敗するごとに学ぶところがある。 (単純、中立表現)
 失敗するたびに学ぶところがある。 (習慣、因果関係?)

成功するごとにおごっていく(尊大になる)。
成功するたびにおごっていく。

この二つはほぼ同じニュアンスのようだが、上記の<単純、中立表現>は 文法上重要だ。


ことあるごとに  <ことあるたびに>はOKだが少し違うようだ。

<ことごとく> はall (全部)ではなく every one of them だ。

(ひとつごと)、ふたつごと、みっつごと  に分ける、まとめる

という言い方がある。等分グループ性(化)といえる。

グループ性では、やまとことばで

ひと組、ふた組、み組
ひと束(たば)、ふた束、み束
ひと抱え(かかえ)、ふたかかえ、(みかかえ)
ひとまとめ(まとまり)、(ふたまとめ、みまとめ)


ステップ性(段階性)の表現は漢語をつかえば文字通り

一段、二段、三段
一階、二階、三階

さらには

一級、二級、三級

以上は大体上昇。 

英語にならって

一歩、二歩、三歩

(ひとふみ、ふたふみ、みふみ、があってもよさそうだが、ほとんど聞かない。)

 だがこれは前進だが、後ろ、右左、斜めでもいいが大体水平方向。

やまとことばでは

ひと押し、ふた押し、み押し

ひと踏み、ふた踏み、み踏み、があってもよさそうだが、ほとんど聞かない。
(ひと足、ふた足、み足、もあってもよさそうだが、ほとんど聞かない。

ひと山、ふた山、み山

サイクル性グループ性ステップ性のやまとことばについて考えてみるとおもしろいかもしれない(宿題)。



<め(目)>は順序をあらわす。1st, 2nd, 3rd は序数といい、これに相当するが、英語と違って<め(目>の一語を加えるだけでよく汎用性(一般性)が高い。

一度目、二度目、三度目、 (ひとたび目、ふたたび目)、みたび目
一回目、二回目、三回目、 (ひとたび目、ふたたび目) みたび目
一次、二次、三次、 ひとたび目、(ふたたび目)、みたび目
一順目、二順目、三順目、 ひとまわり目、ふたまわり目、みまわり目

一番、二番、三番、 ひとつ目、 ふたつ目、 みっつ目
一番目、二番目、三番目、 ひとつ目、 ふたつ目、 みっつ目
一着、二着、三着、 ひとつ目、 ふたつ目、 みっつ目
一等、二等、三等、 ひとつ目、 ふたつ目、 みっつ目
 
いわゆる数詞につく

一個目、二個目、三個目
一匹目、二匹目、三匹目
ひとり(一人)目、ふたり(二人)め、三人(さんにん)目
一枚目、二枚目、三枚目

囲碁 - 一目(もく)目、二目目、三目目
将棋 -  一手目、二手目、三手目

漢語が多いいようだがやまとことばにもつく。

ついたち、ふつか目、みっか目  <ついたち目>はなさそうだが、<ついたち目から遅刻した>という。
ひと晩、ふた晩目、み晩目     ひと晩目は可能か。

ひとり(一人)目、ふたり(二人)目、三人(さんにん)目、
<みたりめ>はきいたことがないが<よったりめ>はきいたおぼえがある。

ひと皿目、ふた皿目、み皿目 (いわゆる量詞表現か)
ひと組目、ふた組目、み組目
ひと口(くち)目、ふた口目、み口目 (量詞表現)

<ひとたび目、ふたたび目>はないが、みたび目、よたび目 . . . . .はある。

ひと目ぼれ (ふた目ぼれ以上はないようだ)

ひとこと、ふたこと目、みこと、ふたことみこと、(よつこと以上はないようだ)


<ひと>は<ちっよと>の意味で

ひとあわ(ふかせる)
ひと口
ひとたまり(もない) <たまり>はなにか?
ひと時
ひと眠り
ひとっ走り
ひと花(咲かせる)
ひとひねり
ひと眠り

<いっきに>のような意味で

ひと飲み
ひと吹き
ひと振り

の慣用表現がある。


追記

調べてみたら以前に(2018)<ひとたび、ふたたび、みたび、たびたび>というポストを書いている。同じような内容が多いが、参考にはなる。


sptt

Monday, March 16, 2020

縦横(たてよこ)の横(よこ)の語源


波(なみ)関連のやまとことばを調べているが、縦(たて)波、横(よこ)波というのがある。波はよく見るとふしぎな現象で、目に見えない波を含めると自然界のすべての現象に関連している。池や水たまりに小石を投げたときにできる波をじっくり観察すると縦(たて)波、横(よこ)波がある。時間の経過とともに周期的に動くのが大きな特徴。

縦(たて)波の<たて>は<立つ>由来だろう。では横(よこ)波の<よこ>の語源は何か?これはどこかで書いたが、中国語の<横>は主に<よこしま(邪)>の意で使われ、<左右>の<横>の意ではああまり使われない。やまとことばの<横、よこ>の語源はおそらく<よける>だろう。そしてこのもとの語は<よく>だろう。同じような意味の言葉を探してみる。

よける <- (よく)
さける <- (さく)
にげる <- (にぐ)
---
のける <- のく
どける <- どく (関東方言か?)
のがれる <-(のがる) <-(のぐ)
しのぐ <-(し+のぐ)
---
よせる <-(よす)

<よける><さける>場合は大体<横><横斜め>に動く、動かす。 <よせる>は意味がずれるが<横><横斜め>に動く、動かすことが多いようだ。<にげる>場合は大は後ろにさがる。<逃げまわる>は文字通りでは<斜めに動き続ける>。また<にげる>は自動詞で<xx からにげる>。一方<よける><さける><よせる>は他動詞で<xx をよける、さける、よせる>。

<動く、動かす>と書いたが<よける><さける><よせる>は他動詞だ。これは

(自分の身を) xx から<よける><さける>
(自分の身を)<よせる>

場合は<動く>になり、日本語の隠れた再帰表現といえる。

のける <- のく
どける <- どく 

は<そこのけ、そこのけ>の意味は

そこからのけ、そこをのけ、

が可能で自動詞、他動詞兼用となる。だがこれも

 そこから(その身を)のけ

と考えれば、あるいは無意識的にそう考えた発話と見れば<他動詞の再帰表現>‐>自動詞、となる。

<のがれる>は<危機から逃れる><危機を逃れる>で自他兼用のようだが、これまた

(わが身を)危機から逃れる

と無意識的にそう考えた発話と見れば<他動詞の再帰表現>‐>自動詞、となる。


sptt

Thursday, March 12, 2020

位相(フェイズ、phase)のやまとことば


位相のやまとことばをさがす前に位相とは何かをはっきりさせておく必要がある。誰が訳したのか知らないが、位相はphase の訳語で、日本語では物理、数学、技術用語以外にはあまり使われない。おもしろいのは phase の物理、数学、技術用語の中国語訳は位相ではなく相位だ。おそらく日本語訳が先だろう。一方英語の phase は日常よく使われる。調べてみるとわかるが phase は多義語だ。使われ方を見てみる。

物理、数学、技術用語

in phase, out of phase
phase shift
phase difference
singe phase, two phase, three phase(1相、2相、3相(モータ))

日常用語

1st phase, 2nd phase, 3rd phase, . . . . . 
phase one, phase two, phase three, . . . . . 

 to phase out (使われなくなる、徐々に消えていく)

in phase, out of phase

は日本語でも<フェイズが合う、フェイズが合わない>でたまに聞くが、<位相が合う、位相が合わない>はまず聞かない。やまとことばでは

うまが合う、合わない
そりが合う、合わない

という言い方がある。

物理、数学、技術用語の位相の定義は

Wiki によると



位相(いそう、英語: phase)とは、繰り返される現象の一周期のうち、ある特定の局面のことであり、波動などの周期的な現象において、ひとつの周期中の位置を示す無次元量でもある。通常は角度(単位は「」または「ラジアン」)で表される。
たとえば、時間領域における正弦波
y(t) = A sin(ωt + α)

とすると、(ωt + α) のことを位相と言う。特に t = 0 における位相 α は初期位相あるいは位相角と呼ばれる。あるいは単に、この正弦波の位相は α であるということも多い。いずれの定義を採用するにしても、上記の式のA: 振幅、ω: 角周波数、α: 位相の3つのパラメータにより、正弦波は完全に記述される。 また、位相差を求める際には同一基準の時間領域で行う。変位を用いて表した位相も同様である。 位相差は点同士、もしくは波同士に適用可能である。 例えば上式で表される波とy(t) = A sin(ωt + α+δ)で表される二つの波の位相差はδとなる。そして、このδがπの偶数倍の時、二波は同位相、πの奇数倍の時、二波は逆位相という。



数学用語が多く、わかりにくいところもあるが、わかって(なれて)しまえば簡潔でいい説明だ。やまとことばは少ない。

t + α) のことを位相と言う
α: 位相

で少なくとも2つの定義(あるいは使われ方)がある。

<繰り返される現象の一周期のうち、ある特定の局面>の<局面>が phase に近いが漢語だ。

<ひとつの周期中の位置を示す無次元量でもある>の<位置を示す>も肝心だ。さらには<位置>も<示す>も肝心だ。<位置>の<位>は<位相>の<位>と関連がある。

<無次元量>がなじみがないが無次元量(Wiki)からの引用

無次元量(dimensionless quantity)


慣習により無次元量と呼ばれるが無次元量は次元を有しており、指数法則により無次元量の次元は1である。(中略)無次元量の数値は単位の選択に依らないので、一般的な現象を特徴付ける物理量として、物理学工学経済など多くの分野で広く用いられる。

(中略)

角度の単位は無次元量である。弧度法による単位(ラジアン)は円周上の長さと半径との比率であり、(後略)



の説明で大体わかったことにする。 <一般的な現象を特徴付ける物理量>の<一般的な現象>は<ある現象>の意とする。引用が長くなり、話が少しずれるが、


計数量
国際単位系(SI)と対応する国際量体系(ISQ)において、計数量(counting quantity)は通常は無次元量であるとみなされている[5]。ただし、上述の比として定義される無次元量とは異なり、計数量は長さや質量など他の基本量から組み立てられる量ではない[5]
計数量の単位である日本語における数助詞(個、人、回など)や、これらと対応する英語におけるcount(s), turn(s), rotation(s) など、及びその他外国語で対応する単語などは、現在のSIにおいては一貫性のある組立単位 1 の書き換えとして位置付けられているが、これらを新たな基本量の単位とみなすべきである可能性が示唆されている[6]



という解説最後の方にある。なぜここを引用したかというと

 ω (角周波)はこの類で

ω =2πf

で f は普通の周波。周波の単位は<何回 / 秒>。一方 ω (角周波)はこれ(f)に 2π  を掛けたもので<何回2π / 秒>になる。この<単位>はラジアン / 秒になる。したがって ωt の単位は、ラジアンになり上のWikiの説明にあうが、ここはわかりにくいところだ。

普通の周波 f が<何回 / 秒>だが、単位はなにか?秒は単位だ。<何回>の回、上の解説では


無次元量であるとみなされている。(中略)これらを新たな基本量の単位とみなすべきである可能性が示唆されている。



なので、<何回 / 秒>の定義は流動的なのだ。わたしの最近の新理解では、 ω (角周波)=何回2π / 秒なので、 ωt の純単位はラジアンだが2πが常にあるので ωt の単位を<2πラジアン>とみなせる、というものだ。

さて位相のやまとことばの探索にもどる。

位相の位は位置の意だが位(い)は漢語だ。一方<居どころ>の<居(い)>はやまとことばだ。位は訓読みで<くらい>だ。<くらい>は位置や<居どころ>に関連があるが、それ以外に<どのくらい>では<量、または数>の意がある。さらには度合(degree)の意味がある。<位>自体が多義語なのだ。しかも位相を考えた場合<位置><居どころ>;<量、または数>;度合(degree)はいずれも関連がある。度合のやまとことばは何か?

 <どのくらい?>は度合の疑問になり、<このくらい>、<それくらい>は度合の答えになる。したがって<くらい>は度合(degree)のやまとことば候補だ。<これほど>、<それほど>、<あれほど>、<ほどほど>の<ほど>も候補だ。以上のやまとことばを並べてみると

いる、ある
いどころ (居ずまい、、居すわる、という言い方がある)
かず(数)
くらい
ほど

一方位相の<相>のやまとばはなにか?漢語では上に出てきた<局面>以外に<相>の字を含む<様相>、<形相>、さらには様子がある。これらを参考にすると、やまとことばでは

さま
すがた
かたち
かげ(かげかたち)

が候補だ。 いろいろくみあわせてみたが意味がありかつ語呂のいいのがない。

<いすがた(居姿)>がまずまず。漢字にすると<居姿>で悪くない。だが度合(degree)の意味がない。もっとも

y(t) = A sin(ωt + α)

A: 振幅、ω: 角周波数、α: 位相の3つのパラメータにより、正弦波は完全に記述される。>とあり、度合(degree)には振幅が必要で、正弦波の度合(degree)が位相の変化、移動で変わっていくのだ。

とりあえずの結論は

位相 = いすがた

少し長くなるがもっとやまとことばらしいのは

位相 = いどころすがた、いどころごとすがた

俗っぽくなるが

位相 = いどころざま

 

----ー

上記の解説で<物理、数学、技術用語>と書いたが、数学では topology の訳語に位相が使われているよるようだが、 topology はよくわけがわからないままま<トポロジー>も使わfれているようだ。

位相空間(数学) (Wiki)


数学における位相空間(いそうくうかん、英語: topological space)とは、集合にある種の情報(位相topology)を付け加えたもので、この情報により、連続性や収束性といった概念が定式化可能になる。


本題の<位相(いそう、英語: phase)とは、繰り返される現象の一周期のうち、ある特定の局面のことであり、波動などの周期的な現象において、ひとつの周期中の位置を示す無次元量でもある。>と関連がなくはないが、 <トポロジー>位相は数学らしい一般化が高度に進んでいる。

ある種の情報=<トポロジー>位相

<トポロジー>位相は数学らしい一般化が高度に進んでいる。 

話がますます混乱するが、物理用語の位相空間がある。Wikiの解説はごく簡単で頭の<概要>の始めの部分は

物理学における位相空間(いそうくうかん、: phase space)とは、力学系の位置運動量座標(直交軸)とする空間のことである。数学における位相空間topological space)と区別するために、相空間と呼ぶ流儀もある。


相空間>では肝心の位置の<位>がないので片手落ちだ。また<相>は運動量とは直接関係ない。数学の方を<トポロジー位相空間>とし位相空間をもっぱら物理用語とすれば混乱はない。

 
形相(ぎょうそう)は読み方はが特別で区別しやすい。また日常使うのでなじみがある。 数学や物理できいたことがないので新鮮だ。

sptt




Friday, February 28, 2020

メリハリ


<メリハリ>はときどき聞く。意味はよくわからないが

メリハリをつける(違いをはっきり示すか)
メリハリのある話し方 (緩急、強弱のある話し方か)

などという。<メリハリ>のハリは<張る>の連用形の体言(名詞)用法。<メリ>のほうがわからなかったので手もとの辞書で調べてみたら、古語<める>の連用形の体言(名詞)用法のようだ。また<メリハリ>自体は音楽の楽器用語のようだ。<める>は古語になっていて今は使われないが関連語には

めいる 

<滅入る>の意だが<滅入る>間違いで <めいる>は<める>が長音化したものようだ。したがって<める>に<滅入る>の意があったことになる。基本的には<衰(おとろ)える>の意のようだが、<メリハリ>の対照用法からすると<張りがなくなる>ということになる。

めげる

<めげる>は俗語のようだが<める>由来だろう。<意気消沈する>のような意だ。

がある。

以上はテンション(tension)のやまとことば<張り>を調べているうちに出くわした。 テンション(tension)はギターや琴の弦、ドラムや太鼓(の腹(はら)か)が音を出す(振動)に必要だ。<ゆるんで>いては音がでないのだ。<ゆるんで>は<ゆるむ>由来で<ゆる>という動詞はないが<ゆるゆる>という言い方がある。反対は<きつきつ>。したがって<メリハリ>は<ゆるはり>、<ゆるきつ>でもよさそう。

 テンション(tension)の反対はリラックス(relax)だが正確には名詞形は relaxation。関連語に形容詞の lax がある。これらはラテン語系統の語だが、純英語では tight、loose がある。

一方<ゆる>関連では<ゆるむ>以外に

ゆれる、ゆらす
ゆるぐ、ゆるがす

があり、こちらは振動関連だ。よく観察すると振動には<張り>以外に少しばかり<ゆるみ>が必要のようだ。

さらに一方<張る>は

張りきる(かならずしもいい意味だけではない)
つっ張る

があるが疲れそうだ(力を使う)。何ごとも<メリハリ>が必要ということか?



sptt



Tuesday, January 21, 2020

うごき


<動き>、<流れ>は簡潔でいいやまとことばだ。この簡潔さと意味の広さ、深さは

動くこと
流れること

と対比できる。前回<はたらき>をとりあげたが

働(はたら)く - はたらくこと - はたらき

まだまだある(いくらでもある)

走る - はしること - はしり
歩く - あるくこと - あるき  (あゆむ - あゆむこと - あゆみ)
運ぶ - はこぶこと - はこび
滑(すべ)る - すべること - すべり
振れる - ふれること - ふれ
回(まわ) - まわること - まわり
効(き)く  - 効くこと - 効き (効きがいい)
休(やす)む - やすむこと - やすみ
変わる - かわること - かわり
遊ぶ - あそぶこと - あそび
すわる - すわること - すわり
まがる - まがること -まがり  (まげる - まげること -まげ)

<相撲用語>
押す - 押すこと - 押し
引く - 引くこと - 引き
倒す - 倒すこと - 倒し
投げる - 投げること - 投げ
まわす - まわすこと - まわし

(追加予定)

さてここでは前々回の<ちから>、前回の<はたらき、しごと>で物理、力学が出てきたのでやまとことばの<動き、うごき>、もこのように検討してみる。

<うごき>、<うごく>の慣用的な言い方

うごきがいい、わるい
うごきが速い、にぶい、のろい
うごきがとまる

うごきを止める、封(ふう)じる

こころの動き
世の中のうごき

<うごく>

うごき出す
うごき始める (<うごき終わる>は<止まる>だ)
うごきまわる

テコでもうごかない
 ゆれうごく

(追加予定)

英語の<うごき>は movement、motion のほかに動詞 to move をそのまま使った (a) move (to make a move) がある。これは英語の大きな特徴。

カメラメーカーの宣伝文句だと思うが<動きをとらえる>というのがある。<一瞬の動きをとらえられる高性能カメラ>といった宣伝文句だろうが、いい表現だ。

物理用語に<動き>があってもいいと思うが、motion が<運動>で力学用語のようだが容易に体育の運動が連想されしまう。<ニュートンの運動方程式>というのがある。

Wiki


ニュートンの運動方程式英語:Newtonian Equation of motion)は、非相対論的古典力学における一質点の運動を記述する運動方程式のひとつであり、以下のような形の2階微分方程式である。
m{\boldsymbol  {a}}=m{\frac  {{\mathrm  {d}}^{2}{\boldsymbol  {r}}}{{\mathrm  {d}}t^{2}}}={\boldsymbol  {F}}
ここで、mは質点の質量、{\boldsymbol {r}} は質点の位置ベクトル\boldsymbol{a} は質点の加速度\boldsymbol{F} は質点にかかるt は時間である。\boldsymbol{F}, \boldsymbol{a}はベクトル量、mスカラー量



これは前々回の<ちから>、前回の<はたらき、仕事>で何度か使った。

{\boldsymbol {r}} は質点の位置ベクトル>なので{\boldsymbol {r}} もベクトル量のはずだが、これだけではわかりにくい。ベクトルは<強さと方向を持つ>と記憶しているが。Wikiの解説<ベクトル>では数学の定義の一つとして


大きさ向きを持った。有向線分として捉えることができる。



とある。これを応用すると<方向を持った距離(大きさ)>ともいえる。

力がモノに<はたらく>とモノは時間の経過とともに<動き>、移動する。だがこれは間違いで(慣性の法則がある。だが実際にはたいていは抵抗があるので、ちからが必要だ)、力がモノに<はたらく>とモノは時間の経過とともに<動きが変化する>、移動するモノが移動した<大きさ>は距離と言える。<何かを動かし始めるたり、変化させる>には<ちから>が必要なのだ。反対に<<動き>が止まると<ちから>を生む。超高速で飛んでいる質量が大きい(重い)ジェット機が墜落して<急に止まると>大きな<ちから>が生まれてジェット機は破壊する。

(抵抗があるとして)モノが移動した<大きさ>が距離で距離は結果と言える。

ちから - ポテンシャル  (これは<ちから>のポストで書いた。これに対し距離は

距離 - 結果

と言えないか。では<動き>はなにか?ポテンシャルと結果の中間のような気がする。だがそう簡単ではない。<動いている>とはごく普通に言う。だが言葉上は

ちからを出している、ちからが出ている
距離がでている  - 距離を出している

という言い方もできる。現在進行形にすると

ちからが出ていて、(モノは)動いていて、距離がでている。

少し変だが、高性能カメラではうつらないが、力学的に<動きをとらえる>とこうなる。

平叙文で言い換えると

ちからが出て、(モノは)動いて、距離がでる。

仮定文、説明文にすると

ちからが出ると、(モノは)動いて、距離がでる。

もおかしくはない。

話が<どうどうめぐり>になってきているのでそろそろやめる。

スチル写真や絵画は停止した美だが、<動き>の美もある。<動き>の美は<流れ>の美でもある。これまた中途ハンパだが、これでとりあえず<動き(うごき)>のポストを終える。実際のところ<動き>はとらえにくい代物か?どんどん動いて行ってしまうのは確かだ。



 sptt

Saturday, January 18, 2020

はたらき、しごと


前回のポストでやまとことばの<ちから>について書いたので(中途ハンパだが”<ちから>はポテンシャル>”というのが結論)、関連語の<はたらき>、<しごと>について考えて見る。関連というのはもちろん<ポテンシャル>に関連するものだ。

はたらきに行く
仕事に行く
つとめに行く

は大体同じような意味で<はたらき><仕事(しごと)>、<つとめ>はいずれもやまとことばだ。<仕事>は漢字でみると漢語のようだが<仕(し)>は変格活用の<する>由来だ。

し-ない
し-て(し-ます)
する
する-とき、ところ、こと
せ-よ

で<こと>は体言(名詞)なので連体形の<する>がついて<すること>になるはずだが、<連用形+体言(名詞)>の言い方はある。

連用形+体言(名詞)

読むとき - 読みどき
行くとき - 行きどき
行くところ - 行きどころ
寝るところ - 寝どころ
休むところ - 休みどころ
休むとき - 休みどき

まだまだあり、文法法則は一般化できるがここでは省略。これにならうと

すること - しごと

はともに文法法則違反ではない。意味はどうかというと<別のところで(sppt Notes on Grammar の方)書いた>のを思い出すと、<xxべきとき、ところ>の場合に<連用形+体言(名詞)>になることが多い。一方<連体形+体言(名詞)>は中立的な意味だ。

だが今回発見したが、<xx こと>の場合は様子が違う。

賭(か)けること - 賭けごと
作(つく)ること - つくりごと
なやむこと ‐なやみごと
こまる - こまること - こまりごと
ならうこと - ならっていること - ならいごと
秘(ひ)めること - 秘めごと
もめること - もめていること - もめごと
わらうこと - わらいごと (<わらいごと>ではない)

<ならいごと>を除くとなぜか<わるい、否定的>な意味だ。文法法則は一般化できるがここでは省略。これにならうと

だが<しごと>の場合は<すべきこと>の意でいいだろう。だが意識的には<しごと=すべきこと>がうすれてしまっている。

仕事がら
仕事口(ぐち)
仕事探し
仕事先
仕事中
仕事づくめ
仕事一筋
仕事の鬼
仕事にならない

<はたらき>は<はたらく>の連用形の体言(名詞)用法。<仕事>にくらべて純やまとことばの感じが強い。ふつうは自動詞だが他動詞用法もある。

はたらきがい(がある) <仕事がい>はダメだ。<しがい>はいい。
はたらき口(ぐち)
はたらき手
はたらき蜂(ばち)、はたらき蟻(あり)
ともばたらき

脳のはたらき
はたらき
はたらき
脳の、頭の、胃はたらきがいい、わるい

<はたらく>

やすみなくはたらく
一生懸命はたらく
はたらかぬもの食うべからず
花子はよくはたらく。
太郎はよくはたらかない。(これは何か変だ。)

なぜか基本的には<よい、肯定的>な意味だ

他動詞用法

盗(ぬす)みをはたらく
悪事をはたらく

これはなぜか<わるい、否定的>な意味だ

<はたらく>は英語の to work もそうだが、<効く>、<効果>があるの意がある。

英語の to work (it) out という表現がある。日本語にはないが、辞書では to solve, to resolve で<問題を解決する>といった意味になるが、実際には<結果、対策、答えを出す(out)とするために一生懸命はたらく>といった意味で、英語らしい表現の一つ。


<つとめ>は<つとめる>の連用形の体言(名詞)用法 。<つとめる>はいくつかちがった意味があるが、<すべきことをする>の意もある。

おつとめ(ごくろうさまです)
つとめ口(ぐち)
勤め先

さて前回のポスト<ちから>で冒頭で三省堂の辞書(新明解国語辞典、第6版)の解説を引用したが、ここでも<新明解国語辞典、第6版>の解説をみてみる。



<はたらき>


そのものがその能力をフルに使ってなにかをはたすこと。



<はたらく>


1)頭、体を使って仕事をする。
2)行動にかりたてるなんらかの精神作用が発現する。
3)そのものが他に影響を与える作用をする。


 

<そのものがその能力をフルに使ってなにかをはたすこと。>は細かいこと言うと<はたすこと>は微妙で<はたしたこと>ではない。だが<する、行(おこな)う>よりは<期待している、されている結果>に重点が置かれている見ることができる。これが<はたらく>は<なぜか基本的には<よい、肯定的>な意味だ>と関連がある。


物理用語の<仕事>。

やまとことばの仕事(しごと)は物理用語にある。理解しても記憶からすぐなくなるので印象がうすい。 Wikiの解説をコピーすると、


物体に力 F が作用し、その位置が Δx だけ変化したとき、力 F がこの物体に対してした仕事 W
W={\boldsymbol  {F}}\cdot \Delta {\boldsymbol  {x}}
によって定義される。力 F と変位 Δxベクトル量であり、仕事はその内積で与えられるスカラー量である


とある。よくわからないというか、記憶にに残らないのはこれが<定義>だからだろう。また<力 F>と<変位 Δx>がわかっていないといけない。さらには物理用語でない、上で書いたような日常生活の<仕事>とほとんど関係がないからか。 推測だが、英語の物理用語 Work も同じような状況(よくわからないというか、記憶にに残らない)ではないだろうか。<変位>は英語で Displacement というが移動の意味合いが残っている。Wikiによると中国語では<移位>または<>というようで、これまた移動の意味合いが残っている。文字通りでは<位置の移動>だ。<位置の移動>をやまとことばにすると<いどころ移り>とでもなるか。

力(ちから) -> 動(うご)き -> 変位(Displacement)

直観的には

あるモノに力が<はたらいて>動くと(<動き>が生じると)、そのモノの位置(いどころ)は移る。

たとえばA点からB点へ移る。AとBの間が距離だ。重要なのは、当たり前のことだが、時間が経過していることだ。力があっても時間が経過しないとこの距離は出てこない。 問題は<動き>で、これを速度(大きさと向きをもったベクトル量)とすると、速度は距離の時間微分なので、これまた時間が経過しないとゼロ(0)。速度がゼロだと距離は出てこない。もっとも F = ma なので、右から左をえると、速度がゼロだと加速度もゼロなので<ちから>が出てこないことになる。

 F = ma

時間で積分すると

F (ちから)の時間積分結果 = mv  (v は速度)

という関係がある。これは Momentum (運動量)という。

速度は距離の時間微分だが、細かく言うと上の<変位>の時間微分。

繰り返しになるが


物体に力 F が作用し、その位置が Δx だけ変化したとき、力 F がこの物体に対してした仕事 W
W={\boldsymbol  {F}}\cdot \Delta {\boldsymbol  {x}}
によって定義される。力 F と変位



で、言い換えると物理の<仕事>はF(ちから)と距離(変位)をかけたものだ。(これまた正確に言うと<x>はドット積(ベクトル用語、距離に方向を加味したともの)。

仕事 = 力 x 距離

<力仕事(ちからしごと)をすれは距離が出る>ならなんとなくわかるが、この式を変えると

 仕事
--- = 距離
 力

で仕事を力で割ると距離がでる、というこになる。これでますますわからなくなる。

さらに数式をつかうと


仕事 = 力(m x 速度の時間微分 x 距離(変位=速度の時間

    = (m x 速度の時間微分) x 速度の時間

積分は微分の逆の操作なので、

仕事 = m x 速度

で運動量(Momentum)になる。仕事と運動量の違いは運動量はポテンシャル、仕事は時間が経過し<ちから>を使った結果、ということか?

   
<ちから>に続いてこれまた中途ハンパだが、次回のポストでやまとことばの<うごき>について考えてみる。



 sptt