<なさけない>は本来 <なさけ(情け)がない>だが, <情け, 同情(心)がない>の意にならない。
こんな簡単な問題もできないとはなさけない。
あんな弱い相手に負けるとはなさけない。
こんな簡単な試験に何度も失敗してわれながらなさけなくなる。
こんな大したことのない困難に挑戦しない太郎はなさけない。
一方
なさけをかける
なさけ容赦なく
人のなさけにすがる
では元の <なさけ>の意が残っている。
太郎はなさけがない。
は微妙というか、曖昧だ。
1) 太郎にはなさけがない (なさけ心がない)。
2) 太郎はなさけない。
さて, 冒頭に戻って <なさけない〉だが,
太郎はなさけない。
は
なさけをかけることができない
なさけをかける余地がない
なさけをかける価値がない
なさけをかける甲斐がない (不甲斐ない)
が短縮したものだろう。
<不甲斐ない>は二重否定だが, 意味は二重否定にならない。
注)別に今年3月に<ふがいない、なさけない>のタイトルのポストがある。
sptt
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