Saturday, October 5, 2024

なさけない

<なさけない>は本来 <なさけ(情け)がない>だが, <情け, 同情(心)がない>の意にならない。

こんな簡単な問題もできないとはなさけない。
あんな弱い相手に負けるとはなさけない。
こんな簡単な試験に何度も失敗してわれながらなさけなくなる。
こんな大したことのない困難に挑戦しない太郎はなさけない。

一方

なさけをかける
なさけ容赦なく
人のなさけにすがる

では元の <なさけ>の意が残っている。

太郎はなさけがない。

は微妙というか、曖昧だ。

1) 太郎にはなさけがない (なさけ心がない)。
2) 太郎はなさけない。

さて, 冒頭に戻って <なさけない〉だが, 

太郎はなさけない。


なさけをかけることができない
なさけをかける余地がない
なさけをかける価値がない
なさけをかける甲斐がない (不甲斐ない) 

が短縮したものだろう。

<不甲斐ない>は二重否定だが, 意味は二重否定にならない。
 
 
注)別に今年3月に<ふがいない、なさけない>のタイトルのポストがある。
 
 
 
sptt


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