このブログ<やまとこばじてん>は2012年に <導出について>というタイトルのポストで始まっている。読み返してみると、<導出>という聞きなれない語は英語の derivation の訳語で、意味は<導き出し>のようだが、<導き出し>自体聞きなれないやまとことばだ。
というようなことを書いている。
さて、時間は12年もたっているが、最近<AI>関連の英文記事で inference という言葉に出くわした。
to confer - conferenceto differ - difference
to offer
to prefer - preference
to refer - reference
to transfer
という<xx fer>語はなじみがあるが
to infer - inference
は初めての出会いなので調べてみた。簡単な英英辞典では
かなりの類語数だ。また簡単な英日辞典では
https://ejje.weblio.jp/content/inference
推論、推理、推論されたもの、推定、結論
やや詳しい解説では
https://www.weblio.jp/content/inference
「inference」とは、観察や情報から結論を導き出すことを指す。論理的な推論や帰結を意味し、データや事実に基づいて判断を下すプロセスである。科学や数学、哲学などの分野でよく用いられる概念であり、問題解決や意思決定において重要な役割を果たす。
とある。したがって Inference はかなり<導出>、<導き出し>の意に近い。上の解説では<観察や情報から結論を導き出すことを指す>とある。またもっと普通の<ひきだす、引き出す>でもいい。名詞形の<ひきだし、引き出し>は<箪笥や机の引き出し>を連想させるが、<引き出し>は<AI>用語として悪くない。
<データや事実に基づいて判断を下すプロセスである>は大いに<AI>と関連がある。derivation とはかなり意味が違い、<derivation = 導出>は間違いだろう。<derivation>も <導出>ではなく<引き出し>でもいいがこちらの方は<由来>、<でどころ>の方がいい。
さて、この AI 関連の記事にも出てくるが、LLMというのがある。
大規模言語モデル(英: large language model、LLM)
言語関連なので興味があるが、解説を読むと専門用語や数式が出てきて、理解が難しく、今のところお手上げ状態だ。
追加
上記以外にも<xx fer>語がある。
https://www.dictionary.com/
defer
Origin of defer1
Origin of defer2
suffer
Origin of suffer1
これからすると<xx fer>の< fer>は
“to bear, bring, carry” が原意。Latin ferre “to bear, bring, carry”。やまとことばで言えば
持つ、もたらす、さし出す、持ち出す、持ち運ぶ
to offer (オファー) さし出す、ささげる
to confer - ともに持ち出すー>会議をする
to prefer - 先に持ち出す ー>xxょりyyを好む
to refer - reference
<to refer>今は<参考にする>だが、もとは、
Origin of refer1
で<もどす>、<持ち帰る>。<return>の<re->だ。これがどうして<参考にする>の意になったのか?
<to differ> もかなり複雑。
Origin of differ1
一方まぎらわしいが
interfere は
Origin of interfere1
はもとが Latin ferīre “to strike” で異なる。
sptt
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