数年前(2019年)に<謝罪のやまとことば> というタイトルのポストを書いているので、これは第二弾。少し前のポスト<すみません、すまない>の出だしで
”
<すまない>は<すみません>でよく使われる。<すみません>は英語の<I am sorry> で謝罪、あやまるときに多く使われるが、<すまない>は<ありがとう>の意味で使われることもある。
”
と書いたが 、もう少し<謝罪のやまとことば>を再チェックしてみる。<すまない>、<すみません>以外では
もうしわけない(申し訳ない)、もうしわけありません
<済みません>も<申し訳ない>も字面からは間接的な謝罪のことばだ。
おわびします(お詫びします)、おわびいたします、おわび申し上げます
<わびる (詫びる)> は字面からも直接的な謝罪のことばで、しかもやまとことばらしい。<わびを入れる>という言い方がある。
<あやまる>の漢字変換は<謝る>だが、謝罪のことばとしては、頭に<お>をつけて
おあやまりします
があるが、あまり聞かない。<あやまる>は<誤る>で、もとは<まちがえる>、<ちがえる>で字面からはこれも間接的な謝罪のことばだ。<お>のない<あやまる>は謝罪のことばとしては
あやまる それならおれは (おれが) あやまる
あやまります それなら私があやまります
と言った使い方で、面と向かっての発話ではない。
こうしてあやまっているだろう (でしょう)
は面と向かっての発話になるが、謝罪の意が感じられない。
さて、 最近中国語字幕付き中国ドラマをよく見ているが、謝罪の中国語として<道歉 dào qiàn >が圧倒的に頻繁に字幕に出てくる。場面としては、シリアスな場面での使用が多い。
ドラマのストーリーとしては、まず悪役が主人公 (善役) に<道歉>させ、最終的には主人公(善役) が悪役に<道歉>させるというもの。またドラマでは多くは<跪下道歉>の四字で使われ、動作が伴う。跪下 guì xia は<ひざまずく>で、<跪下道歉>の四字にはないが 、ひざまずいた後, <頭を繰り返し床や地面に(擦り)つける(*) ながら<道歉>と言う言葉を繰り返す。
どうもこれが正式な<あやまり方>のようだ。
baike-baidu の<道歉>の解説
承认不是的主要方式
の<不是>は<错误、过失>の意で、この箇所の意味は
(道歉とは)<.错误、过失>を認める主要方式
ということ。上の解説からは全面降伏+謝罪だ。
<使人委屈>は使役形で<人に委屈 (不当な扱いを受けてつらい思いをする) をさせる>
<委屈 >の意味やや複雑。単に<つらい思いをする>では<难过>という言葉ある。
一方、日本語の
すみません
もうしわけない
おわびします
は軽い感じだ。動作も多くは頭を下げるだけだが、下げる角度と下げている時間で謝罪の程度が違うようだ。
sptt
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