Sunday, December 29, 2024

やかましい、うるさい

 <やかましい>、<うるさい>は現代では騒 (さわ) がしい、騒々しい、noisy、な状況の形容で、あるいはその様な状況をやめさせる時に口に出てくるが、これらは現代の用法の一部で、昔の意味でもなおよく使われている。

1.やかましい

語源は接頭語<や>+<かまし (い) >。<かましい>は、少し前ののポスト<おこがましい>で引用したが


https://www.waraerujd.com/blank-461

「がましい」は、「未練がましい」「恩着せがましい」「当てつけがましい」のように、「……のように感じられる」という意味の接尾語。もとは「やかましい」という意味の「かまし(囂し)」から来ているように、「差し出」「未練」「恩着せ」「当てつけ」が強烈で、やかましく感じられるというネガティブな意味あいで用いられることが多いが、「晴れがましい」は珍しくいい意味の使い方。

で、<かまし(囂し)>由来。<かまびすしい>は関連語だろう。

騒 (さわ) がしい、騒々しい、noisy、な状況では

ここは人が多くてやかましい 。
隣の部屋の夫婦喧嘩 (げんか) の声がやかましい。

しかし、現代でも、騒 (さわ) がしい、騒々しい、noisy、な状況以外でもよく使われる。

母は<勉強しろ、勉強しろ>とやかましい、やかましく言う。
借家ずまいで、大家がなんだかんだとやかましい。
<あれしろ、これしろ>となにかとやかましい。
やかましい、出ていけ!

漢字変換では<喧しい> と出て来るが (<喧嘩、けんか>の<喧>だ) 、こう手で書く人、<やかましい>と読める人はまれだろう。<喧嘩>も手で書ける人はまれだろう。これからすると<けんか>は、暴力というよりは騒 (さわ) がしいものようだ。

 

2.うるさい

意味の変遷が<やかましい>に似ているのに<うるさい>がある。もとの古語<うるさし>は学校の古文で習うのでなじみがあろう。 上の<やかましい>の例文は<うるさい>、く口うるさい>で置き換えられる。

ここは人が多くてうるさい
隣の部屋の夫婦喧嘩の声がうるさい。

母は<勉強しろ、勉強しろ>とうるさい、口うるさい。
借家ずまいで、大家がなんだかんだとうるさい、口うるさい。
<あれしろ、これしろ>となにかとうるさい。
もうたくさんだ。うるさい、出ていけ!

<うるさい>には

料理の味にはとかくうるさい。 (これは<料理の味にはやかましい>でもいい。)
食卓にハエがうるさくとびまわる。
このけばけばしい飾りが目障 (めざわ) りでうるさい。

と言った使い方がある。

漢字変換では<煩い> と出て来るが、こう手で書く人、<うるさい>と読める人はまれだろう。騒 (さわ) がしい、騒々しい、noisy、の意味で<煩い>はおかしい。<煩>の字は中國で日常頻繁に使われる<麻烦>の<烦>だ。

<やかましい>、<うるさい>とひらがなの方がいいだろう。

 

sptt

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