Monday, December 15, 2025

髪を梳かせて

 

昔大ヒットした歌に加山雄三の<君といつまでも>というのがある。作詞:岩谷時子。歌の一番に 

君はそよ風に 髪を梳 (とか) せて

というのがある。

<髪をとかせて>は<髪を梳く>他動詞とも使役ともとれる。

梳く>は<を>とるので他動詞だが<髪を梳かす>という言い方もある。梳かす>も<を>とるので他動詞

そよ風が 君の髪を梳く
そよ風が 君の髪を梳かす 

でどちらも問題ない。しいて違いを探せば<梳く>は古語っぽく、<梳かす>は現代語っぽい。 ところが

君はそよ風に 髪を梳 (と) かせて

は、上述のようにに使役ともとれる。だが使役を強調させると

君がそよ風に 髪を梳かさす、髪を梳かさせる

だが<す>自体に使役の意はある。

行く (自動詞)   太郎に行かす

取る (他動詞)  太郎に取らす

接続は

動詞の未然形+<す>

 梳く ー 梳かす

ところが<梳かす>は<梳く>の現代語版ともいえる他動詞。梳かす>はス行五段活用で、未然形は<梳かさ>。したがって使役形は

梳かさす

ところが、歌の歌詞は

髪を梳かせ (て)

だが使役には<せる>もある。

行く (自動詞)   太郎に行かせる

取る (他動詞)  太郎に取らせる

接続はやはり 

動詞の未然形+<せる>

髪を梳かせ (て)

さらには<させる> もある。 

髪を梳かさせて

だと字余りになるが

髪を梳かさせ

ならいい。 

以上は古語っぽい<梳く>で、 現代語っぽい<梳かす>では

髪を梳かさせる

髪を梳かささせる 

となる。

髪を梳かささせて

だとかなりの字余りになる。

 

sptt

 

 

 

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