昔大ヒットした歌に加山雄三の<君といつまでも>というのがある。作詞:岩谷時子。歌の一番に
君はそよ風に 髪を梳 (とか) せて
というのがある。
<髪をとかせて>は<髪を梳く>他動詞とも使役ともとれる。
<梳く>は<を>とるので他動詞だが<髪を梳かす>という言い方もある。<梳かす>も<を>とるので他動詞。
そよ風が 君の髪を梳く
そよ風が 君の髪を梳かす
でどちらも問題ない。しいて違いを探せば<梳く>は古語っぽく、<梳かす>は現代語っぽい。 ところが
君はそよ風に 髪を梳 (と) かせて
は、上述のようにに使役ともとれる。だが使役を強調させると
君がそよ風に 髪を梳かさす、髪を梳かさせる
だが<す>自体に使役の意はある。
行く (自動詞) 太郎に行かす
取る (他動詞) 太郎に取らす
接続は
動詞の未然形+<す>
梳く ー 梳かす
ところが<梳かす>は<梳く>の現代語版ともいえる他動詞。<梳かす>はス行五段活用で、未然形は<梳かさ>。したがって使役形は
梳かさす
ところが、歌の歌詞は
髪を梳かせ (て)
だが使役には<せる>もある。
行く (自動詞) 太郎に行かせる
取る (他動詞) 太郎に取らせる
接続はやはり
動詞の未然形+<せる>
髪を梳かせ (て)
さらには<させる> もある。
髪を梳かさせて
だと字余りになるが
髪を梳かさせ
ならいい。
以上は古語っぽい<梳く>で、 現代語っぽい<梳かす>では
髪を梳かさせる
髪を梳かささせる
となる。
髪を梳かささせて
だとかなりの字余りになる。
sptt
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