やまとことばの<とく>には解く、溶く、解く、梳く、説くがある。
<解く>、<溶く>は意味的には、分解するような作業があり、似たようなところがある。<解く>は昔は<問題を解く>ではなく<着物などの帯、紐の結び目を解く>といった用法が主だったろう。<溶く>も<ある水溶性のかたまり、塩、砂糖などを水に解く>。<髪を梳 (と) く>も<もつれたもの整理する、理する>で<解く>に似たところがある。床屋は理髪店とも言う。<説く>も単に話すというよりは<解いて、わかりやすいように話す>という意だ。
とく- 解く、溶く、梳く、説く
はやまとことばの真骨頂といえる。
<解く>は<分解>の<解>だが、<分>の方も<分ける>、<分かる、わかる>。一般にモノゴトは<分解>するとわかりやすくなる。
参考
デジタル大辞泉と・く【解く】
[動カ五(四)]1 結んだりしばったりしてあるものをゆるめて分け離す。ほどく。「帯を―・く」「包みを―・く」
2 縫い合わせてあるものの糸を抜き取って離す。また、編んであるものをほどく。「着物を―・く」「セーターを―・く」
3
㋐もつれたものをもとに戻す。ほぐす。「からまった釣り糸を―・く」
㋑(「梳く」とも書く)もつれた髪に
と・く【溶く/▽融く】
《「解く」と同語源》[動カ五(四)]
1 液体に他の固形物や粉末をまぜて、また、分離しているものをまぜて均質な液状にする。とかす。「絵の具を―・く」「卵を―・く」
と・く【説く】
[動カ五(四)]《「解 く」と同語源》1 物事の道理や筋道をよくわかるように話す。さとす。「人の道を―・く」「仏の教えを―・く」
以下略
sptt
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