地上~/彼女は泣いたりわめいたりして,地べたに座り込んでだだをこねている.
”
で、幼児だけではないことがわかる。
撒泼 sā//pō は簡容中日辞典で
甘やかす
というのが出て来る。<だだをこねさせる>はある意味では<甘やかす>ことだが、
これは英語の spoil 由来。そして中国語らしくない撒泼 sā//pō は spoil の音訳ではないか。
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<はぐくむ> はいかにもやまとことばらしい言葉だ。響きもいい。漢字変換では<育む>と出て来くるが、<育 (そだ) てる>ほどなじみはない。<はぐくむ>とカナがよさそう。<育>は漢語では教育、体育でなじみがある。
<はぐくむ>の語源は
[動マ五(四)]《「羽(は)含(くく)む」の意》
和英変換ではいろいろ出てくるが to nurture が一番いいようだ。
to nurture:to care for and protect (someone or something) while they are growing.
和漢変換では
日中辞典 第3版
1〔ひなを〕抱bào,孵(雏)fū(chú).
ハトがひなを~育む|鸽子gēzi抱雏.
2〔子どもを〕哺育bǔyù,养育yǎngyù.
両親にはぐくまれて成長する|在父母养育下长大zhǎngdà.
3〔人材・思想などを〕培育péiyù,培养péiyǎng.
人材を~育む|培养人才.
審美眼を~育む|培养审美观.
4〔保護する〕维护wéihù,保护bǎohù.
自由を~育む|维护自由.
と細分化されていて、<はぐくむ>の同等語はなさそう。<培育>はよく見るが、其の他はほとんど見ない。また<育>の字は一字の動詞での使用はないようだ。
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<情けない>は文字通りでは<情けがない>だが、よく使う<情けない>は<情けがない>とはかけ離れていいる。<情けない>が現代の意味になった背景は
<情け>は元来同情、友情、思いやりの意味があるが、<同情、友情、思いやり>を<かけるほどことがない>とすると、現代の<情けがない>の意味に近づく。だが、この意味の変遷の過程はよくわからない。<情けをかける>の<情け>方は<同情、友情、思いやり>の意そのままだ。<情け容赦なく>の<情け>も<同情、思いやり>の意だ。
<情けがない>に似た言い方に<ふがいない、不甲斐ない>がある。これも変な言いかで、<不甲斐ない>は<甲斐がない>の意に近い。
<甲斐> は漢字で書くと分からなくなるが<かい、かひ>というやまとことばだ。ネットでチェックしてみると
かい〔かひ〕【▽甲×斐/▽詮/▽効】
1 行動の結果として現れるしるし。努力した効果。「我慢した―があった」
2 期待できるだけの値うち。「生きている―がない」
歌の歌詞に
泣くな妹よ 妹よ泣くな
泣けば幼い ふたりして
故郷を捨てた 甲斐がない
というのがある。
中国ネットでは
Baike-baddu
该词通常与动词连用形结合构成复合词,例如 “生き甲斐”(生存意义)、“やり甲斐”(工作价值)等。在口语及文学表述中,常以“甲斐がある ”句式强调行为带来的成就感,如 “作り甲斐がある”(值得花费精力制作)。
という説明があり、“效果” “价值” 或“ 意义” の意。
これからすると
<不甲斐>はこれ自体で<“效果” “价值” 或“ 意义” がない>の意になる。この意味は必ずしも<不甲斐ない>の意味にならない。<不甲斐ない>は<情けない>の意に近い。上の<情けない>の意味の変遷を利用すると
<“效果” “价值” 或“ 意义” >を<期待することができない>でよさそう。だが<甲斐ない>ではなく<不甲斐ない>だ。<二重否定は否定の強調>というのがある。フランス語で rien は nothng の意味になるが、否定語の ne とともに使って否定の強調になる。
rien
nothing
Je n'ai besoin de rien d'autre.、
I need nothing else.
これで<不甲斐ない>は<甲斐ない>の強調と言えないこともない。だが、上のフランス語の<二重否定は否定の強調>はマヤカシ的なとこころがあり、 rien はもともと nothingではなく、thing の意のようだ。
<なさけ>はカナ漢字変換で<情け>となる。漢語の<情 (じょう) >は<情がない>、<情が薄い>では<同情、友情、思いやり>の意で使われている。もっとも<同情、友情>に<情>の字がある。
<同情、友情>は現代中国語にもあるようだが、最近<情分>という中国語に出会った。日本語にはないので調べてみた。
Baike-Baidu
" 情分 " 是汉语词汇,拼音为qíng fèn,指人与人相处中产生的情感联结,常见于亲友、伙伴等社会关系语境 。该词在历史上存在异形词 " 情份 ",经语言规范后以 " 情分 " 为标准写法。作为情感维度词汇,其法语译为 "sentiment d'affection",日语则对应 " 誼(よしみ) " 和 " 情け(なさけ) "。
で最後にに日本語の<誼 (よしみ) と情け (なさけ) > が紹介されている。
誼 (よしみ) の方は<友谊 (誼)>という語があり、ほぼ 友谊 (誼)=友情だ。昔は免税店だったような気がするが、よく友谊商店>という看板をよく目にした。
<情分>の<分>は元の意味よくわからないが、気分、性分、本分という日本語がある。
注)
調べてみたら<情けない>、<不甲斐ない > 以前に何度か書いている。よみかえしてみると、同じようなことを書いているが、違うところもある。
<ふがいない、なさけない> Mar 25, 2024
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和製英語に<アバウト>というのがある。よく聞くが、英語を少しかじった人が使うようで、英語の達人はまず使わないだろう。
まあアバウトですが、年間一億円ほどの売り上げを見込んでいます。
アバウトと相性がいいのは、ほど、ほぼ、おおよそ、だいたい、約。
<アバウト>自体<ほど、ほぼ、おおよそ、だいたい、約>の意味なので冗語 (じょうご)と言っていい。なぜ <アバウト>が使われるのかというと
1)英語を知っている、使えることを匂わせる。
2)<ほど、ほぼ、おおよそ、だいたい、約>だけでは目だった表現にならないので、目立つようにする。
3)<まあアバウトですが>で、発言内容の責任を減らす。
などが考えられる。
ところで<アバウト>は、日本語出では名詞 (体言) だろう。
<ほど (ほぼ、おおよそ、だいたい、約) >ということ。一方英語の about は前置詞と副詞の働きがある。
<ほど>は<一億円ほど>となるので後置詞ということになる。<後置詞>は聞きなれないが
デジタル大辞泉 「後置詞」の意味・読み・例文・類語
こうち‐し【後置詞】 《postposition》とあるので<ほど>は後置詞といえるが、助詞でもいいことになるが、変なかんじだ。
xxほど
これほど
さほど
のちほど
口で言うほどのことはない
飲むほどに
<など>も 似たようなところがある。
これなどはどうでしょうか?<ほど>、<など>は文法上副助詞となっている。
<ほぼ、おおよそ、だいたい、約>は副詞だろう。
英語の about
about
My estimated ballpark annual sales will be Yen 100,000,000.
とでもいえるだろう。普通は<ごく大雑把な指値>の意で a ballpark price が使われる。
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<開き直る>、<居直る>、<尻をまくる>は大体同じような意味で、非難された時に、非を認めず、あやまらずに、むしろ反抗的な言動をとることを指すようだ。前回のポストでとりあげた<だだをこねる>も <開き直る、居直る、尻をまくる>と関連がないこともない。非難する相手を困らせる行為でもある。相手を困らせる行為には<いやがらせ>というのがある。
英語ではどう表現するか?
defiant という語ある。
defiant= openly resisting, disobeying
これを使えば
to become defiant で開き直る、居直る、尻をまくるの意になる。
撒泼 拼音sā pō
释义
[to become unreasonable and make a scene] 放肆横行; 无理取闹
to make a scene は 場面を作るではなく
突然改变态度tūrán gǎibiàn tàidu
彼は急に開き直って事実を否定した|他突然改变态度,否定事实.
1 略
2 略
3〔急に態度を変える〕态度突变tàidu tūbiàn,突然强硬起来tūrán qiángyìng qǐlái.
押し売りが~居直る|上门推销员tuīxiāoyuán突然露出凶相lòuchū xiōngxiàng.
嫌がらせ
故意使人不痛快或讨厌(的言行)gùyì shǐ rén bù tòngkuai huò tǎoyàn(de yánxíng);怄人生气òurén shēngqì;恶心别人ěxīn biéren.
~嫌がらせを言う|故意说使人不愉快的话;故意讥诮jīqiào.
~嫌がらせをする|故意作令人厌恶yànwù的事;怄人生气;(给人)添tiān恶心.
上記の<撒泼>はこの種の行為だ
<開き直る>は
体を外に向けて開いて、態勢を直す
が原意。
<居直る>も<居ずまいを直す>の意だ。つまりは改变态度 (態度を変える)が背景にある。
”
地上~/彼女は泣いたりわめいたりして,地べたに座り込んでだだをこねている.
”
で、幼児だけではないことがわかる。
撒泼 sā//pō は簡容中日辞典で
甘やかす
というのが出て来る。<だだをこねさせる>はある意味では<甘やかす>ことだが、
これは英語の spoil 由来。そして中国語らしくない撒泼 sā//pō は spoil の音訳ではないか。
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< 飲む、打つ、買う>は、説明するまでもないが
酒を飲む
ばくちを打つ
女を買う
なぜこの三つが選ばれたかよくわからない。いずれも犯罪行為というわけでもなく、極端に走らず、家族に迷惑がかからなければまあ許される行為だろう。また反対に< 飲む、打つ、買う>を知らない男がバカにされる風潮も一部にある。
<なぜ三つが選ばれたかよくわからない>だが、最近携帯で見ている中国のドラマの中で
というのが出てきた。嫖、赌は
嫖:女を買う相当
赌:ばくちを打つ相当
喝も喝酒と言うので酒を飲む相当
吃は<食べる>で極端に贅沢な食事を続ければ散財するので、相当の意味になるが、日本語の<飲む、打つ、買う>と比較すると、余計な感じがする。日本では三拍子そろったのがよく、また語呂も
俳句 五ー七ー五
和歌 五ー七ー五 / ー七ー七
で三つが好まれる。
一方、中国では四字成語が好まれ、上で紹介したように<吃 喝、嫖、赌>の四字となるようだ。三語では落ち着かないのだ。<吃 喝、嫖、赌>はそれ程古い四字成語ではない。
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